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俺の前世が助けてくれるうう!!1/2
無事に午後の授業も終わりました。
今からは部活ですね。
俺は生馬を追いかけ同じバスケ部に入っていたけど、近づかないと約束があるので辞めてしまおうと……。
顧問の先生に辞める旨を伝えると「まぁ、人生色々あるさ。」と頭を撫でられた。
俺は恥ずかしくて顔があげれません!!!
そりゃ先生も気まずい顔になるがな!!!
止めることもできるかい!!
練習中、常に出っっかい声で『生馬〜愛してる〜こっち見て〜』どこのライブに行ってんねん!
押しの追っかけやった前世の俺のままじゃねぇか!!
ハートのキラキラ団扇作ってないだけまだセーフ?いや、アウトだな。
一般人に向けて良い圧じゃない。
あの、ふとした時に第三者目線で自分の行動に気づいた時の居た堪れなさよ。
現在進行形だけどな!!
思い出して羞恥心に苛まれるとか、どんな羞恥プレイだよ!!!
ほんと生きててすいません。
「ご迷惑ばかりおかけして申し訳ありませんでした。」
俯いたままだが頭を下げて先生と別れた。
「ねぇ!ちょっと!!」
下駄箱を開けようとしたら、横からチワワ君に声かけられた。
「なんでしょうか?富山君」
あぁぁぁ可愛い。
チワワこと富山 賢治(とみやま けんじ)君は俺の運命のアルファ生馬の婚約者でオメガだ。
目はクリックリだし、肌きれいだし、茶髪の癖っ毛が本当に似合ってて、しかも小さい。
守ってあげたいオメガがここに!!!
持って帰って良いですか?ダメですかそうですか。
囲い込みたい衝動が抑えられません!!!
「もう生馬さんに関わらないと仰られましたが、転校でもしていただけませんか!!本当に迷惑なんです!!視界にも入って欲しくない!!貴方みたいに、下品で!!粗暴で!!教養もない!!生馬さんに相応しく有りませんので!!」
おぉぉぉぉ…。
ちょっとちびりそう。
かわいい顔に青筋立てて一気に捲し立てられてみろ。
マジでナニが縮み上がる。
「転校に関しては、家族に相談してみますが、希望に添えるか分かりません。ですが今後彼に関わることは有りませんので、少し時間をいただけませんか?」
殊更縮こまってお伺いを立ててみるも隣のでっかいのが邪魔してくる。
「はぁ?信じられるわけがないだろ!」
あっぶね!
躊躇なく殴りにきやがった。
相手の右手の勢いのまま横に力を流して膝裏に足をかけて相手に膝をつかせる。
凛と張った空気、冷静に相手の力をいなす作法、前世の俺が合気道などの武道の有段者だった為何も考えずに体が反応していた。
目の前のチワワが驚きで目が落ちそうなほど見開いて、口もポカーンだ。
「ふぅ。何を言っても信じられないでしょうし、そこまでの行動をとっていたのは事実ですので、謝罪しか有りませんが、暴力でことを収めようとするのは如何なものでしょうか。
誓約書でもお書きしたほうが納得していただけますか?」
なんでもかんでも力で抑えようとしてくんじゃねぇぞ!
ちょっとかわいいからって生馬以外の男に護ってもらってずるいとか思わないからな!!!!くそぅ。
「わ、わかったから。もうに、二度と近づかないで!!」とオロオロしながら吠えって従えてたでっかい奴と去っていった。うん。まんまチワワだな。
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