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俺はポンコツになったようです。

一回起きたら寝れるわけもなく、けどこのガウンだけを着た姿で部屋から出る気も起きず、未だに布団でゴロゴロ中。 空いたドアから顔を出したのは小野山 紫姫(このやま しき)男性オメガだ。 「おかあああああああさあああああん!!」 俺はベッドから飛び出して部屋に入ってきた紫姫に抱きついた。 「あぁ泣かない泣かない」 って俺を受け止め優しく撫でてくれる。 ママの優しい良い匂いで安心して抱きついたまま大泣きしてた。 暫くして、落ち着いてきたねと、ゆっくり俺を離して顔を覗き込んできたママ。 「びっくりしちゃったね。ソファーでお茶でも飲もうか。」 涙を拭ってソファーに誘導してくれる。 座った俺に膝掛けをかけてくれて、お茶を入れてくれる。 そんなママを目で追いかけながらもまだ涙が止まらなかった。 どうして泣いているのか、ここがどこなのか、わからないけれど、ママが居るから大丈夫って思えて、身体の力を抜くことができた。 お茶とクッキーを持って戻って来たママは俺の横に座って俺の前髪をかきあげて額にキスを一つ。 俺の目を見つめてにっこり微笑んでくれる、ほんまにママかわいい。 「何が合ったか、聞いていい?お母さんどうして俺はここにいるの?」 とにかく不安で仕方なくて、また涙が止まらなくなった。 「ふふっ、とりあえずお茶飲も。」 コップを渡してくれて、俺をずっと撫でてくれる。 手の暖かさとお茶の香りに癒やされて落ち着いてきた。 「クッキーも美味しいよ。僕が作ったんだよ。パパには内緒ね。ふふっ俺はまだたべてなああいって拗ねちゃうから。」 いたずらっ子の顔でしーって言ってくるママに、本当に癒やされて俺まで笑顔になる。 「ふふっいい笑顔が見れた。」 頬を撫でてくれる手に擦り寄ってしまう。 そのままママの胸にもたれ掛かって、抱きしめられながら頭を撫でてくれるママの優しさを堪能してる俺は、また涙がこぼれてる。 「玲桜は運命の番くんにあって、嬉しかったんだよね。」 うん。嬉しかった。 俺と一緒にずっと居てもらえるんだと、パパとママのようにって思ってた。 「けど、少し距離を間違えちゃったんだよね。うちが近すぎるのかな。」 えへへと照れるママ。 パパとママを見てたから、運命だから愛し、愛されるって信じて疑わなくて、拒絶されるって思わなかったんだよ。 生馬の事を全然知ろうともせずに、嫌われるようなことしかできなかった。 けれどそれが悪いことだって知らなかったんだよ。 やっぱり、バカ兄貴のせいにしておこう・・・・。 「玲桜の体がね、少しだけ疲れちゃったみたい。ずーっと眠ってたんだけど、その間ずーっとフェロモンが止まらなくてね。病院じゃ僕が玲桜のそばにいけなくてさ。パパの妨害がすごくて。だからこのホテルに二人で泊まってるんだよ。」 ほんと信じらんないんだよパパ。 病院にはアルファが居るからそこに僕を置いておけないって、笑いながら愚痴ってるけど、すごく幸せそうに笑ってるから、 「ほんと、パパはママに関してはバカになるね。」 って二人で顔を合わせて笑っちゃった。 BがLしてる世界に興奮しすぎて、自分に起こってる状態を把握できてなかったようだ。 まるで生馬を呼ぶようにフェロモンが止まらなくなったようで、発情中のように大量のフェロモンを出しているにも関わらず、発情しているわけでは無い。 けれど発情が起きるようなこともなく何日も眠っていたようだ。 ホテルにフェロモン専門の医師が来てくれて診察後に俺に出された診断は、フェロモン異常。 少しは落ち着いてはいるがそれでもアルファが居たら、ラットを起こすレベルには変わりなく、フェロモンを抑える薬を使って様子を見ていくとのこと。 番ができれば治まるが、それは今望んでもいないし、相手も居ないのでネックガードと言うなの首輪をつけて生活が必要だと。 ここから解決策が見つけられない間は出ることも出来ないと。 それだけのフェロモンを出しているにも関わらず、発情は起きない状態だということ。 色々説明を聞いて俺はオメガとしての価値すらなくなったように感じちゃったよ・・・。 学校はパパのおかげでレポート提出と定期テストを行って卒業させてもらえる事になった。 いくら払ったんだろうなぁ・・・ 今の俺になんの価値もないのに・・・。 家には番の居ないアルファのお兄様も居るので帰れなくなったし、学校にも行けなくなったし、街に出ればただのテロリストにしかならない。 そんな状態で一番つらかったのは、BL観察をする事が出来ないことだった・・・・。 なんもおもんないやんか・・・・。

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