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本当に怖いのは!!!!
あれから俺は、いろいろな抑制剤をためした。
抑制剤で抑えても、ベータや番の居ないアルファとは合うことは出来ないレベルしか落ち着かない。
準備もなしに人と合うことも出来ない。
そう準備があればいいのですよ!!!!
デデェーン!!!!!
いつぞやのフェロモン消臭剤!!!!
この消臭剤を吹きかけるでしょ?そうすればあら不思議。
ベータと変わりません!!
これで学校にも行けるようになったけど、教室に行くことはかなわなかった。
それでもテストを受けに学校に行く必要があって、その時はオメガの先生を用意してもらって一人別室で受けて、って感じで特別待遇でどうにか1学期を終えることが出来た。
お父様、僕もう真面目に生きます。
本当にごめんね。いくら使ったんでしょうね?こわいこわい。
まぁ、テストはチートを手に入れてしまった俺には余裕でした!
ぐへへへへ。
オール100点ですってよ!!
ふふっ・・・・ぐわはははははは!!!
そんなこんなで僕はポジティブに生きてます。
BL鑑賞生活をどうしたらできるか。
それを全力で考えた結果。
常に消臭剤でフェロモンを消してベータとして生きる事で、やっと手に入れることができました!!!
ほんと長かった!!
いくら身内にBがLしてても、パパとママは見慣れすぎて萌える事はなかったしな・・・・。
いつもママが俺から離れず世話をしてくれたおかげで、俺は落ち着くことも出来たしどうやって生きていくか見つけることが出来た。
本当にママ大好き。
けど、そのせいでパパの不満爆発して俺に威嚇してきたときは怖かったよ・・・・・。
ママが・・・・・。
「自分の息子が病気で大変な時なのに、己のことしか考えられないとかふざけんじゃねぇぞおい。ちょっと来いや。」
って、今まで聞いたこともないようなドスの利いた声でパパのネクタイ掴んで引きずっていったママの後ろ姿・・・・・。
鬼を背負ってたよ・・・・。
今、思い出してもオシッコちびりそう。
その後、スッキリした顔で帰ってきたママと、でがらしのようになったパパをみて俺は絶対にママに付いていこうと思ったね!!
お兄様いわく、
「世界で渡り歩けるほどの父親の番だからな?最強に決まってるよ。」だそうで。
「まぁ・・・・俺も小学生の時にパパに怒られたときに見たよ・・・・・。」って、遠い目してた。
その日ママは出かけてて、パパとお留守番をしていたお兄様が、パパに「ママが良い。パパじゃ嫌だ。」とか不満を言っていたら、「俺の番だぞ。お前のものじゃない!!」って威嚇したらしい。
うん、もうその時点で大人気ないなパパ。
子供にナニイッテンだ。
小学生のお兄様は自分の部屋でベットに逃げ込んでシクシク泣きながらガタガタ震えていたらしい。
そりゃパパのアルファフェロモンを浴びせられた、小学生のお兄様が耐えられるわけない。
ほんと何してんだよパパ!!!!
帰ってきたママにめちゃくちゃ心配されて、昼間あったことを白状したお兄様。
お兄様の部屋に入ってきたパパは
「お前がいつも甘やかすから、お前は俺の番だと教えたまでだ」
と当然のように言いはなった。
それを聞いたママは兄を抱きしめながらドスの利いた声で
「状況はわかった。まずはそこ座れや。」
ってベットのそばの床を指差した。
唖然としたパパにもう一度「そこ。座れや。」って。
おずおずと床に正座をしたパパを睨み、コンコンと1時間弱説教をしたママ。
最後に「息子にまで俺のことを主張して怯えさせるとか、器のちいせぇ男に俺はようがねぇ。今まで世話になったわ。」
ってお兄様を抱き上げて実家に帰ると告げた。
「本当にすいませんでした!!!」ってパパの本気の土下座と涙の謝罪で、どうにか離婚は避けれたらしいけど、両親の上下関係はその日からハッキリしたらしい。
番を得られたアルファは強くなるとは聞くけど、番には頭が上がらないって言うしね。
シカタナイネ。
全く知らなかった俺は、言われてみればパパがママの機嫌を伺う時があったよなぁって遠い目になった・・・・・。
たまに「あ?」って低い声が聞こえた気がしてたけど気のせいじゃなかったんだろうな・・・・・・・。
いつもニコニコ笑顔を絶やすことのないママの新たな一面を知った俺は・・・・・
ママはこの世で一番怖くて世界で一番優しくて力強い味方だと再認識したんだ。
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