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第三章・10

「んッ、んぅッ! あ、はぁ、はぁ、あぁあ!」  客が動くたび、祐也も声を上げた。  下半身が、痺れてくる。  勝手に、痙攣が始まる。  芝居のはずが、いつの間にか本気で悦がっている自分を、祐也は軽蔑した。 「ほぅら、奥まで。どう? キてる?」 「あ、あぁ、んッ! んぁ、あぁ、はぁ、あ!」 (鳴滝さん! 鳴滝さぁあん!)  今、僕を犯しているのは、鳴滝さんなんだ。  そう思い込むと、ゾクゾクしてきた。  いつもより、ひどく昂り興奮する。 「あぁ、イくよ! イッちゃうよ!」 「ふ、ぅうッ! んぁあ、あ! 僕も、僕もイッちゃうぅ!」  二人の男を包むスキンが、放たれた精を受け止めた。  肥満気味の客が、身体に被さって来る。  汗まみれの肌を擦り付けられ、祐也は我に返った。 (うぅ、う。もう、ヤだ……。ごめんなさい、鳴滝さん。ごめんなさい……)  2時間、祐也はひたすら犯され続けた。

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