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   …はぁはぁはぁ…と二人共肩で大きく息をし、激しく動く心臓を落ち着かせていく。  これでもかと密着しているお互いの身体は、どこもかしかも汗やらナニやらでベタベタのドロドロだ。  もちろん……未だ繋がったままの、疾風くんのアナルの外も中も。  このままずっと繋がっていたい気持ちをどうにか抑え、オレは彼の後ろから自身の散々暴れまくった息子をぐっと、ゆっくり何とか引き抜く。  その際、「んああっ…♡♡」とちんこを取り出した瞬間の感覚に疾風くんがえっちな声をあげるもんだから、オレの息子がまたもピクリと反応しそうになり少し焦った……というか、確実にちょっと反応しました、ははは。  シン…と静まり返った部室の真ん中。  額から汗を伝わせながらも、オレたちは互いに見つめ合い。 「…っ、いつぐ…」 「疾風くん…んっ♡」 「んぁ…♡」 「……へへっ、さっきまでもっとすごいコトしてたってのに……やっぱりキスすると照れちゃうね」 「…だな。俺もう、いつぐのキス無しじゃ生きていけなくなっちまったかもしれねぇ♡♡」 「っ、まぁた疾風くんはそういう天然可愛い発言するぅ…♡」 「はっ!? しっ、してねーよ…!!」 「ふふ、はいはい……ね、疾風くん…オレで、めいっぱい気持ちよくなれたかな?」 「! ……オマエ、この状態見てソレ聞くか普通……今日まで生きてきた中で一番幸せで、一番気持ちよかったに決まってんだろ、ばぁか♡♡♡」 「…疾風くん♡♡♡」  ちゅっと、唇に優しく柔らかいキスを交わし。  またも心がキュンっとなる台詞をオレに浴びせつつ、疾風くんはとびきりの照れた笑顔でそうオレに告げてきた。  そうして、 「…ありがとな、いつぐ」 「え…?」 「俺は、オマエに……藤枝いつぐに恋をして、何かに一生懸命頑張るヤツがカッコイイって思えるようになった。相手を深く想うっていう気持ちを知れた、ダチにも優しく笑うようになったなって言われた……俺は、いつぐにこんなにも変えられたんだ。誰かを好きになるって、すごいことなんだな」 「――…俺に、俺に恋をさせてくれてありがとう、大好きだっいつぐ」 「っ、」  ――ああもう、最後の最後まで、キミって人は本当に。 「っ、疾風くん」 「!」 「色々順番が逆になっちゃたけども……オレも、疾風くんのことを好きになってもいい? ……ううん、きっとここでキミを見かけたあの瞬間から、もうオレの中でこの気持ちは始まってたんだと思う。――好きだよ、疾風くん。オレはキミのことが好きです」 「っ――」 「もっちーやサッカー部のみんな、家族を想うのとは違う……オレだって、誰かにこんな気持ちになったのは生まれて初めてなんだ。地味だしサッカーはいつまで経っても下手だし、オタク入ってるしリア充なんてって思ってたそんなオレだけど……キミと、疾風くんと恋人になれますか…?」 「!! ……なれるに、決まってんだろ。オマエがいい、いつぐとじゃなきゃ恋なんてしたくない」 「疾風くん、」 「俺を恋人にして、いつぐ」 「――うん、喜んで」  お互いどこもかしこもベタベタの生まれたまんまの姿なオレたちだったけど、ぎゅっと、彼の両手を握りながら伝えた初めての告白に、疾風くんも、オレと同じ言葉を優しく返してくれたのだった。 「っ……は、ヤベぇ…幸せ過ぎてマジ死にそうだわ、俺…へへ」  そう言って瞳に涙を浮かべながら、本当に幸せなんだという笑顔を向ける疾風くんに、  ――…この笑顔を、ずっとずっと傍で見ていたい。  胸がきゅっと締め付けられ。 「疾風くん、」 「ん、何だいつ…」  ちゅっ、 「っ、」 「好きだよ疾風くん。好き、好きだ。オレっキミが世界で一番大好きだっ!」 「!! …っ」  気づけばキスと一緒に溢れてくる想いをもう一度彼に送るオレに、疾風くんは一瞬ポカン…とした表情をしたのち、次にはその綺麗な顔をくしゃっとさせ。 「ばぁか、俺なんていつぐのこと世界で一番愛してるんだからなっ…」  今まで見た中で、一番綺麗で、愛おしい笑顔をオレに見せてくれた。      

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