4 / 9
胴慾 4
「やだぁぁぁ!!はくえい・・・やぁぁあだああっっ!!」
身体中を駆け巡る異常な快楽に腰をめいっぱい振りながら、一瞬、意識が飛んでしまうのを我慢して、叫び続ける。頭を振り続けて、珀英を睨みつけて、嫌だって意思を伝える。
オレはパジャマの下と下着を脱がされて上だけの状態なのに、珀英はきっちり白いシャツとジーパンを着ている。そのジーパンの上からでも、珀英のが大きくなっていることがわかる。
こんなオモチャじゃなくて、珀英のでイカされたい・・・。
珀英はオレの乱れた様子を、酷(ひど)く冷静に、それでいて愉(たの)しそうに観察するように眺めて、大きい目を細めて少し意地悪に笑う。
「やだぁ・・・珀英っっ・・・やめてぇ・・・」
「やめないよ。10回メスイキするまでやめない」
今・・・何て言った?
混乱しているオレを尻目に、珀英の指が内部(なか)に入ってきて、ローターの位置を微調整する。急に前立腺のあたりに振動が強く伝わってくる。
瞬時に頭の中で快感が爆発して、体が大きく仰(の)け反(ぞ)る。
ベットのスプリングが大きく跳ねた。
「・・・あっ・・・はぁ、あああ・・・」
あまりに強い快楽に言葉が出てこない。
痙攣(けいれん)するように体がビクビク跳ねて、麻薬のように脳味噌が揺さぶられて全く正常に機能しないし、気持ち良さが身体中の細胞も感覚も全部を蝕(むしば)んでいる。
体中の力が抜けて、自分の体も神経も制御できない状態になる。
珀英がオレの様子を見て、嬉しそうに、にっこりと微笑んだ。オレの手首を掴(つか)む手が、緩(ゆる)んだ。
「1回目。あと9回だね」
「・・・やめ・・・」
「だからやめないよ。お仕置きだからね」
「やぁ・・・」
ぼんやりした頭で必死に言葉を紡(つむ)いで、珀英に腕を伸ばす。首筋に強く縋(すが)りついて、荒い呼吸を繰り返す。
ともだちにシェアしよう!