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胴慾 4

「やだぁぁぁ!!はくえい・・・やぁぁあだああっっ!!」 身体中を駆け巡る異常な快楽に腰をめいっぱい振りながら、一瞬、意識が飛んでしまうのを我慢して、叫び続ける。頭を振り続けて、珀英を睨みつけて、嫌だって意思を伝える。 オレはパジャマの下と下着を脱がされて上だけの状態なのに、珀英はきっちり白いシャツとジーパンを着ている。そのジーパンの上からでも、珀英のが大きくなっていることがわかる。 こんなオモチャじゃなくて、珀英のでイカされたい・・・。 珀英はオレの乱れた様子を、酷(ひど)く冷静に、それでいて愉(たの)しそうに観察するように眺めて、大きい目を細めて少し意地悪に笑う。 「やだぁ・・・珀英っっ・・・やめてぇ・・・」 「やめないよ。10回メスイキするまでやめない」 今・・・何て言った? 混乱しているオレを尻目に、珀英の指が内部(なか)に入ってきて、ローターの位置を微調整する。急に前立腺のあたりに振動が強く伝わってくる。 瞬時に頭の中で快感が爆発して、体が大きく仰(の)け反(ぞ)る。 ベットのスプリングが大きく跳ねた。 「・・・あっ・・・はぁ、あああ・・・」 あまりに強い快楽に言葉が出てこない。 痙攣(けいれん)するように体がビクビク跳ねて、麻薬のように脳味噌が揺さぶられて全く正常に機能しないし、気持ち良さが身体中の細胞も感覚も全部を蝕(むしば)んでいる。 体中の力が抜けて、自分の体も神経も制御できない状態になる。 珀英がオレの様子を見て、嬉しそうに、にっこりと微笑んだ。オレの手首を掴(つか)む手が、緩(ゆる)んだ。 「1回目。あと9回だね」 「・・・やめ・・・」 「だからやめないよ。お仕置きだからね」 「やぁ・・・」 ぼんやりした頭で必死に言葉を紡(つむ)いで、珀英に腕を伸ばす。首筋に強く縋(すが)りついて、荒い呼吸を繰り返す。

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