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第13話
智久の後で悠希もシャワーを使い、二人で温かなベッドに潜り込んだ。
「悠希くん、寒くない?」
「大丈夫です。すごく、あったかいです」
そう、よかった。
囁くように、智久は悠希の耳元で熱い息と共に言葉を紡いだ。
「狩野さん……?」
「悠希くんは、すごく可愛いね。恋人とか、いるの?」
「いません」
途端に大人の顔つきになった智久に、悠希は少し慌てた。
「狩野さんは、いるんでしょう? スキーの時も、女の人に囲まれてたし」
「いないよ。最近、別れたんだ。それに、私は女性より男性の方が好きさ」
「狩野さんと別れるとか、信じられない。どんな人だったんですか?」
「年下だよ、悠希くんみたいな。大学生、だったけどね」
囁きながら、智久の身体はどんどん悠希に密着してくる。
悠希は、くらくらと雰囲気に酔っていた。
「悠希くん。キスしても、いい……?」
「は、はい……」
温かなベッドの中で、二人は熱いキスを交わした。
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