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第1話 3年目の愚痴
偶然の再開から数日後、予定が合う日があり、
地元の居酒屋に来ていた。
「でさぁ!上司が売上が上がらないならこのまま休んでいいのか〜〜〜!!なんて言うわけよ」
酔いも回って来て、建設的なビジネスの話からはとっくに脱線してしまい愚痴をただ吐いてしまっていた。
「会社務めも大変だよなぁ」
「休めるものも休めなかったら売上なんか上がるかってーの」
殆ど絡み酒に近くなってしまったが、南は優しく俺の愚痴を聞いてくれていた。
南は爺さんの頃から続く塗装会社を受け継いで経営している所謂3代目だ。本人も現場に出る。地元では丁寧な仕事ぶりが評判になっている。
従業員も多くはないが、彼らを養って行かなきゃ行けない南に比べて、大層な責任も義務も果たしていない俺の愚痴に付き合って貰えたのは幼なじみの特権だった。
「店員さぁ〜ん、レモンサワー!酎ハイ濃いめでお代わりぃ下さァい!」
「おいおい、もうその辺にした方が……」
飲み過ぎた………。この後の記憶がなかった。
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