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赤ずきんの檻 12
ソレは凶悪だった。
あかが生きてきた中で目にしたどれよりも長大だったし、形も全て違っていた。
グロテスクとも表現したくなるソレが自分自身に宛てがわれた時、あかは小さく悲鳴を上げた。
「ぃや! やだ! 」
無理だ と言葉が口から溢れ落ちているのに、大神は荒く息を吐くばかりで聞こうとはしなかった。むしろ細い腰を掴んでいる手に力を込めて、あかを裂こうとのしかかってくる。
人の体温が、温かいのではなく熱いと、逃避した脳の片隅の呟きが聞こえた。
ミシリ と、体の軋む音が脳に届いて、続いて灼ける感触に涙が溢れる。
「───ぃ、あっ ぁ、ああああっ 」
冷たい床に立てた爪がガリガリと耳障りな音を立て、自分の体の中から聞こえる音以外すべての音が消えた。血の巡る音と、裂ける音、それから触れ合った皮膚から伝わる大神の鼓動が……
激しい音に翻弄されて、あかの呼吸が詰まる。
「 っ、っ」
生木を裂くような鈍い音がした。
大神の律動に合わせて、華奢なあかの体が揺れる。冷たい床に転がったあかの体はそれでも、与えられる快感に反応してかビクビクと魚のように跳ね上がった。
「ひぃ んっ」
奥を突かれても声が上がり、ナカを何かが埋め込まれたモノで擦られれば、押し出されたかのようにあか自身からトロトロと白濁の液が溢れ出す。
「おい」
声をかけられてもあかはきちんとした返事が出来なかった。
開かれた足は力が入らず、大神が支えてくれなければそのまま床に投げ出されてしまう。
「う ぁ、ィ ふかぃ トコ、イイ……」
独り言のような声が、揺さぶられる度に唇の隙間から漏れる。
「深いトコが好きか?」
汗を滲ませた男らしい微笑に、熱に浮かされたあかは小さく首を縦に振る。
到底入らないと思っていたソレは、ナカに埋められてしまえば熱い存在で、ソレを包み込む部分がもっとと欲しがってヒクヒクと痙攣している。
もっと奥に欲しい と、貪欲にあかの腰が動く。
「 ちょ らい」
内壁を擦る感覚が、コレだとあかに教える。
きゅうっと引き絞られるように切ない痺れを訴えてきていた箇所が、満たされてむず痒いような感覚に変わっていく。
大きな手が赤いパーカーの裾をまくり上げ、敏感に先端を尖らせた胸に触れてくる。
「ひ ぅ 乳首は、ぃやら ぁ」
拒否を口に出しているはずなのに、言葉が出ないのは大神が噛みつくようにキスをしているからで。体同様の大きな口に蹂躙され、あかは息も吐けずに身を捩った。
身体中のあらゆる部分が犯されている。
けれどそのあらゆる個所が悦んでいて……
どちらの物ともわからない唾液が溢れ、あかの口元を汚しながら床に水たまりを作る。
グチュグチュとあらぬ個所から上がる水音に、あかは感じて身を反らせた。
「ぃ ィ、く。イっちゃ あっ ぁっやらやら、ィクの ン、おじ おじさんので、出ちゃ でぇー…… ぁ っ!」
大神が抱え上げた足の先が力を込めて丸められる。身体中の筋肉が緊張して立てる音がギシギシと鼓膜を震わせる。
長大で、ありえない形をしたソレが擦り付けられる度に、あかの体が大きく跳ねる。
「ィ ─────っ」
勢いよく、体内に他人の熱を持つナニかが打ちつけられ、その内臓をねっとりと撫でていく感触にあかは震えて歯を食いしばった。
牡に犯された実感と、
精子がナカにきた愉悦が……
自身も達していると言うのに、あかを最も興奮させているのはこの男と生殖行為が成されたと言う事実だった。
「とろと ろ、あっつい の」
「 っ あぁ、そうだな」
「びゅーびゅー あ、ついの 出て 」
陶酔した顔であかは言い、未だ硬度を保ってナカにいるモノを愛おしむように、腹の下に指を這わせた。
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