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ひざまずかせてキス 41

「えー?やること変わんないでしょ?」 「雰囲気だろ、こう言うのは」 「ふいんき?」 「雰囲気」  イライラとして体を起こそうとしたが、相良の重みで僅かに体が浮いただけだ。  腕立ての要領が悪かったのかと肘で突っぱねてみるもびくともしない。 「相変わらず……重いな  っ、ちょ  待て!何っ  」 「この間ここの反応が良かったからさぁ」  腕の突っぱねで僅かに出来た隙間に手を差し込まれ、薄いワイシャツの布越しに赤い尖りを探してくる。寒いせいか相良の指先は冷たくて、それに触れられたオレの乳首は意思とは関係なく固く尖って、早く虐めてくれと言わんばかりに主張を始める。  ソレを指先が優しく挟んで、きゅっと摘まみ上げた。 「んっ  いきなりっソコは  」  摘ままれて血の巡りの良くなったソコを爪でカリカリと掻かれると、腰が自然と揺れてしまう。  かつてピアスを通されていた両方の乳首は調教の対象で、そこだけでイケるかとさんざん虐められた箇所だ。オレは呑み込みが悪く、そこだけで……と言う事はできなかったが…… 「 ン……、何を  っオレは、コピーを  」 「まだそんなこと言ってるし」  へらりとした顔がオレを覗き込んで、全然格好良くないと思うのにニヒルな笑みを零されると、ぐっと言葉が詰まった。 「返してもらうだけなら何が入ってるか分からない唐揚げは食べないし、『ふいんき』なんていらない ってもんだろ?」  指先で鼻を突かれ、「どうかな?」と問いかけられると、もう真っ赤になった顔を伏せるしかなくて…… 「   うるさい。オレに構うな!」 「ええ~じゃあネクタイ外しちゃっていーい?」 「好きにしろ」 「ボタン外しちゃっていーい?」 「勝手にしろ」 「パンツ脱がしちゃっていーい?」 「任せる」 「突っ込んじゃっていーい?」  ……は? 「あ、可愛いアナみーっけぇ」  ひたりとそこに当てられた熱を感じて初めて、のしかかっている男が挿入を始めようとしているのに気が付いた。  まだ真っ赤なままの顔で慌てて振り返り、猛り狂うソレを持って準備万端の相良から慌てて距離を取る。 「ちょ、ちょ  なんでっ」  勿論、押しのけた所でどうにかなるような柔な体じゃない事は百も承知だ。  固い胸板が迫ってきて、優しく頬にキスを落としてくる。 「怖がらんでよ、出来るだけ優しくするからさ」  頭を撫でられ、頬を撫でられ、  ざらざらとした手は最初は冷たかったのに、オレの肩を触る頃には温まっていて……それに肌を撫でられる心地よさは、くすぐったかったけれど悪い物ではない。 「嫌な事は  してくれるなよ  」  そう言ってその手に擦り寄るようにして体を預けた。  寒さで目が覚めて、寝ぼけた頭のまま温もりを求めて傍らの体に擦り寄った。  冷たい空気の中でそこだけが春の様に温かくて、頬を寄せて抱き締めると安堵を感じる事が出来る。 「ん  んんっ起きた?んー……さすがに寒いな」  オレが汗のぬるつきに体を強張らせると、それを見逃さなかった相良はさっと部屋のエアコンを止めてしまった。寒いだろうに、引っ付いていれば大丈夫 と返してくれた。 「おはよ」  腕枕から少し頭を浮かして、すでに髭だらけの頬に少しだけ唇を寄せ、「おはよう」と返す。

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