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教えて!先生っ 11

 血液型占い程度だけれど、やはりαらしかったりΩらしい外見や性格があるもので……ちまちまとした可愛らしい外見のせいか、オレは勝手に虎徹先生をΩだと思い込んでいたようだった。 「急にパートナーだなんて、どうかされたんですか?」  問いかけは純粋な疑問からのようで、同僚とは言え同期で仲が良く、昨日の休みの言い訳もしてくれた虎徹先生になら と、かいつまんで事情を説明した。 「  ────で、番が成立しているか、とりあえず確認したくて。虎徹先生のお知り合いにいらっしゃるなら、ご協力をお願いしたくて」 「あーそうですか。僕自身は鼻は利かないのでお役に立てないんだけど、ドンピシャで役に立ちそうな人なら紹介ならできますよ」 「ありがとうございます!できれば、誤解されないようにパートナーのいない、理解のある方が嬉しいです」  「まかして!」とにぱっと笑い、 「そろそろチャイムなので、これで失礼しますね。また連絡します!」  そう元気に言って、白衣とその下のスカートを翻しながら生物室の方へと駆けて行く。  教師が廊下を走るのはご法度ですよーと声を掛けようかとも思ったけれど、ひらひらと蝶々のように舞う白衣にまぁいっかと言う気分になって止めた。  これで、αに確認してもらえたらこの先を決める事が出来る!  ちょーん と目の前にいる生徒に、「え 」と声が漏れる。 「匂い嗅いであげて」  虎徹先生に簡潔に言われて、我が校二年の名物凸凹双生児は困惑顔だ。 「りっかぁ……どう言う事⁉」 「僕に聞かれてもっ」  背の高いキラキラ感満載の弟と、儚くて守ってあげなきゃと思わせるような兄が身を寄せ合い、疑わし気な目でオレを警戒している。 「い いきなり、なんなんですか?」  ぐいっと弟の銀花を後ろに庇い、兄の六華がオレの前に出た。  隠し切れる訳もないのに、弟を庇う姿は可愛い。 「理由を聞かせてくださいっ」  ……って、そうなるよね。  いきなり匂いを嗅いで とか教師に言われたら、警戒するしかないよねー!  明らかにこれ、バースハラスメントー‼  教育委員会に言われたらやばい奴……っ 「  あの、虎徹先生、どうして生徒から選んだり……」  内容を考えれば穏便に、学校関係者に知られずに行きたかったのに……特に生徒なんて以ての外だと分かるはずだろっ!  鼻息荒く詰め寄ろうとしたオレを押し返しながら、二人の親と顔見知りなのだと言う。 「最初はこの子らの父親にって思ったんだけど、掴まんなかったからさぁ。代打で来てもらっちゃった」  語尾にハートマークをつけそうな言葉使いで言うと、双子は「ああ 」と納得したように少し警戒を緩めた。

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