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教えて!先生っ 22

 暖かな日だまりと、タンポポ、そこを駆けてく二人の少女を追いかけるオレと  オレと    ? 「はっ!」  夢から一瞬で目が覚めたけれど、布団の温もりに負けてまたうとうとと目を閉じた。  うっすいせんべい布団なんでそんな保温も良くなかったはずなのに、今日はやけにホカホカとして気持ちいい。まるできちんと天日で干されたかのような匂いがする……と、思いいたった所ではっと意識が覚醒した。  温かいはずだ、左に凰珀、右に出鳳にがっちり固められているんだから、若い子の子供体温でもう布団の中はぬっくぬくだ!  右を見ても、左を見ても、イケメーンっ!って、これ何のご褒美なんだろう。  毛穴の見当たらない白磁の肌に、漆黒の長い睫毛が長く影を落として……白いのに血の気がない訳じゃなくて健康的で、男らしい顔立ち。  筋張った喉元は大人と比べるとまだ幼いけれど、十分な色気を放つ…… 「こんな大人びてたら、薄暗い店内だったら未成年とかって思わないよね」 『君達双子?お名前は?』  ふっとそのセリフが浮かんできて息を詰めた。 『出鳳に、凰珀だな!よっし覚えた!』  二人の名前を、指差し確認しながら覚えた!確かに覚えた!  んで、そっくりなのにどうしてかオレは二人の見分けがついたんだ。  ベッドの上で絡み合いながら、 『どーっちだ』  と尋ねてくる二人に、ケタケタと笑いながら指差しで名前を呼んだ。 『こっちが凰珀で、こっちが出鳳』  素っ裸になってしまえば二人の差なんて全くなくて、どちらがどちらかなんて見た目で判断できるものじゃない。  なのに何度やっても間違えないオレに、二人のテンションがだだ上がりして面白かったのをふと思い出した!  多分今やっても、オレは二人を間違えることはないだろう。  ふかふかとした同じ匂い二つに囲まれて、どうしてこんなに幸せなんだろうか?  そろそろと……と絆創膏を剥がされて、痛みがないのにホッとした。  急所でもある首にある傷は、瘡蓋が引っかかる衝撃だけでもびくついてしまうからだ。 「塞がってるよね?」 「これなら消毒はいらないかな?」  二人の顔が妙に近くて、首筋に息が当たるのがくすぐったい!  でも手当をしてもらっているのに跳び上がるのも違うだろうと、ぐっと堪えて拳を作る。 「痛そうだね?」 「痛かった?」 「え  や、そこまでは  」  と、言うか正直覚えてない。  でもそこを二人にジトジト見られるとなんと言うか……なんと言うか……ちょっと……  もじ と膝を擦り合わせて、もう離れてもいいだろうと立ち上がろうとした。 「飯作るからそれ食べ ────わっ」  前にもこんなことがあったと思いつつ、そのまま出鳳の上に倒れ込む。 「  っっ!お前らなぁ!いつかケガするぞ!」 「どっちかが下敷きになるから」 「絶対にケガなんかさせない」  ぎゅうっと二人に挟まれて、こんなのはマズイと思いつつも顔がにやけるのが止められない。  薄いシャツを隔てた向こうの温もりが気持ちよくて、抜け出そうと思っているのにその服にしがみついて頬を擦り寄せる。 「せんせー、気持ちい?」 「いい匂いしてきてる」  二人にくるまれて、その……欲情してるのは確かだった。

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