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Dog eat Dog 2
「ひ、ひ なに?潮吹いてんの?オンナノコみたいにナカで感じるだけじゃなくって、オモラシまでしちゃった?」
笑いに誤魔化したけれど、男の締め付けはなかなかのモノで射精を堪えるのが一苦労だった。
気持ち良さに腰が震えて、男の尻を抱え込む手に力を入れないと倒れ込んでしまいそうだ。
広い背中は確かにαらしく逞しくて、辛うじて腰を支えている足も長くて形のいい物だ、顔……はここからじゃ見えないけれど、αらしい男っぽい端正な顔だったように思う。
後背位は征服感が頗る満たされるけれど、だらしなくなった顔が見れないのが難点だ。真正面に見据えて、苦痛と屈辱とに塗れた泣き顔をアへ顔にさせるのもそれはそれで面白い。
「すっかり雌じゃない?」
「 く ぁ、」
小さく嗚咽を零して枕に顔を埋める男を見下ろして、にゅるにゅると擦りこむように腰を動かしてから、最奥目掛けて腰を突き出す。
タイトなスカートは股関節周りを押さえつけるから動きにくい、なんて別のことを考えながら腰を振らないと、あっと言う間に達してしまいそうだ。
「あーあ、こんなオンナノコの格好してるオメガに犯されて、 」
「ひ、 ゃ、 ゃ、あ、やめ」
「種付けされてオシッコ漏らして、 ────あー……きゅうってなってる、あんたの雌穴、まだオメガのせーえき欲しいんだって?」
「ち、ち が、 」
「違わない違わない、オレ優しいから、ちゃんと奥に上げるよ、孕めるといいね、赤ちゃん」
ぐりぐり と奥を目指してやると、先端を包み込んでいた柔らかな部分がきゅっと物欲しそうに震えて……
「オメガせーえきちゃんと受け取ってね?」
メンズ香水の臭いのする項に唇を添わせてそう囁く。
「や やめ、何を っ」
察しのいい男。
もっとも、もっと察しが良ければ、
オメガに項を噛まれるなんてなかったのに、ね。
世の中の三割がバース性で、その中で一番希少なのがΩだ。
希少と言えば聞こえはいいけれど、要は一番肩身の狭い存在と言うことでもある。
この世で一番いいのはー……そうだな、一番優れているとか言われるαとかじゃなく、無性だ。
「四月一日君、これ新しいオーダーだよ」
意外な人から手渡された紙媒体に、驚きすぎて「はぁ」と訳の分からない返事をしながら頭を下げる。
このご時世に未だに紙で注文が回ってくるなんてどうなっているんだと思うけれど、それがここのシステムなのだからしょうがない、しがない研究所の一所員はこうやって回ってくる仕事を淡々とこなすしかない。
「高校生、ですか」
「うんそう、どうにも市販の薬の効きが悪くてね。思い切ってテーラーメイドに踏み切ったんだって」
ふぅん?
携わっているオレが言うのもなんだけど、オーダーメイドで抑制剤を作るのはかなり高額になる。
両親に大事にしてもらっているんだなってのがわかって、……反吐が出そうだ。
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