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夢寐・上(R-18)
――ぴちゃっちゅ……くちゅ――
「あ……はぁっ……」
ああ、まただ。
『ふうら……』
ねっとりと執着するように舐めていた風来 のモノを口から離し、妖艶に口角を上げる美しい君。
それを見ただけで風来のモノは一層硬くなる。
「……だっ、だめだ……」
この夢を見るたび、風来は拒む言葉を発する。
ただ、魂の篭らない言葉は無意味だ。
『ふうら』
美しい君は風来の名前を呼ぶと、見せつける様に風来のモノをゆっくりと咥えた。
「や……あっ、めっ……」
――じゅっぢゅ、じゅっじゅっ……――
激しくなる口淫に、風来はすぐに限界を迎えるが……。
『だめだよ』
根元を堰き止められ達することは叶わない。
風来は吐き出すことのできない快楽に身悶えながら、催促するかのように美しい君を見つめる。
『こっちも、ね?』
柔らかな笑みを浮かべた彼は、人差し指で殊更ゆっくりと風来の後ろの蕾を撫でる。
何をされるか分かっているのに風来は息を飲む。
『欲しい?』
ねっとりと自身の指を舐める美しい君。
風来は駄目だと思いながらも、ゴクリと喉を鳴らし目で頷いた。
彼が妖艶に微笑む。
ぬるりと艶めく指がひたりと風来の蕾に指を当たれば、そこは誘い込むかのようにヒクリヒクリと蠢く。
『ふうらは、いい子だね』
焦らすように侵入する指に、風来の腰は揺れる。
早く、早く入れてくれと急かすように。
そんな風来の動きを見てか、美しい君は嬉しそう指を押し進める。
いつのまにか慣れてしまったそこは簡単に3本の指を飲み込み、飲み込まれた指はすぐに風来が悦ぶ箇所を見つけ、丹念に刺激を与える。
『どお、ふうら?』
美しい君が具合を尋ねるものの、快楽を追う風来には届かない。
彼は目を細める、そのことが気に食わないとばかりに。
それは指の動きにも現れた。
「あ、えっ?」
風来を悦ばせていた指が突然止まった。
風来は美しい君を仰ぎ見たが、感情の籠らぬ顔でただ風来を見ている。
突然、快楽から突き放された風来。
堰き止められてるとはいえ、後ろでも感じるようになっていた風来は、どうしてもそれに縋ろうとする。
「っん、ん……うごかして」
止まった指の代わりに、風来は自身のいい所に当たるよう懸命に腰を振るが、思うように当たらない。
仕舞いには指自体を抜かれてしまった。
「うっぐっ、なんで……」
風来は思わずべそをかいた。
『ふうら、ちゃんと教えて?教えてくれれば、ふうらの思うように、ちゃんとしてあげるから』
美しい君は、人差し指で蕾の縁をくるくると撫でる。
蕾はヒクヒクと、いつでもその指を飲み込まんと開閉している。
もう、風来は限界だった。
「入れてくれっ!気持ちいいからっ!指を入れて、な、中を、中を弄って、……もっと気持ち良くしてくれっ!」
叫ぶような懇願に、美しい君の表情は狂気の笑みに変わる。
『Mit Freuden』
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