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第26話

 半ば脅される形で連れ込まれた先が、カラオケボックスだった。初めから薄暗い部屋の照明をシオさんがぐっと絞る。そして慣れた様子で室内に流れる音量をゼロにした。 「来な」 「あ……はい」  どっかりとソファーに腰かけたシオさんの隣まで行くと、手を引っぱられる。そのせいでバランスを崩した俺はシオさんの膝の上に乗り上げる格好になった。 「キスのやり方覚えてるか?」  唇の距離が三センチほどのところで囁かれる。吐息に擽られ震えた唇を僅かに開けると、シオさんの舌があわいを舐めた。 「もっと……」  低い声が甘く腰を砕く。一夜の経験に身体を変えられてしまったみたいだ……ズボンの中で雄が主張を始めた。

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