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第10話
「ちっちゃ……」
「男ですもん……おっぱいなんかないですよ」
「じゃなくて。乳首」
「あ……っ!」
シオさんが俺の胸に唇を寄せたかと思うと、その中心をちゅうと吸い上げる。そんなことしても意味ない。
「なんも出ないですよ……っ、痛っ」
突然噛みつかれた。胸の小さな突起を歯で挟み取られ離されると、じんじんと疼きだけが残る。
「なに……?」
「おっぱい好きって言ったじゃん」
「そういう意味じゃな……」
噛まれたのと別の乳首をシオさんの爪がカリと掻いた。ただそれだけなのに身体が跳ねて背中が反った。
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