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第11話
「素質あんじゃん。男でもここ感じんの。恵兎なんか乳首だけでイくしな……」
言いながら指先はくりくりと乳首を転がす。その度に何ともいえないもどかしさが広がっていく。これが感じるということなんだろうか……
それより恵兎のことを何か言っていたような気がする。
「ああー……やっぱり。僕のいない間に始めちゃってる」
「おかえり」
ビニール袋を掲げた恵兎が部屋に戻ってきた。咎めるような声音を出した恵兎は袋を床に置くと、俺の右側に座ったままだったリョウさんの膝に上がり、ふたりはキスをした。
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