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第1話 朝の日課
「奏多、ご飯できたから机の上の本
片付けといて」
「分かったー」
朝7時、勉強をしていた奏多は父雅文の
声かけで片付けを始める。
奏多は小学三年生だ。朝の6時に起きて
勉強をしている。
「奏多は偉いな。父さん小学生の頃は
あまり勉強しなかったよ」
「僕、父さんと同じ医者になりたいから
勉強頑張る。病気で苦しんでる人を
助けたい」
初めて夢を聞いた雅文は少し驚いた様子
だったが、奏多の頭を優しく撫でた。
「そうか、奏多ならなれるよ。
父さんも応援する」
父の言葉は、いつも奏多を支えている。
最初は母親がいなくて寂しいと思うことも
あったが、父のおかげで今はそう思わなく
なっていた。
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