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第六話 サキとアヤヒサ。

 命じられなければただのガラクタ。  出来損ないのロボット。  冷たい鉄製の無機物。それが私。  さぁ、便利に使って、飽きたら壊して。  あなたに利用されるのならば本望だ。さぁ。こんなに素敵な生はない。  ただ一つわがままを言えるのなら。  私を壊す手は、あなたの手がいい。  私の死因は、あなたがいい。   ──理久(あやひさ)

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