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11(side今日助)※
過去の仕事でこなしたマニアックな性癖の客とのセックスで慣れていることと、体を躾られたことを重ねて、大抵はあまり嫌悪感を抱くことなく受け入れてしまう。
ザァザァとシャワーから高く滴り落ちる温水の音が、俺の恥ずかしい声を誤魔化してくれていた。
咲は人に共感できないから、どこまでも無邪気で、底抜けに無茶を振り回す。
「苦しいほうが気持ちいいお前の好きなこと、いっぱいヤるんだよ」
「……ふっ……ぅ……」
「そういう顔してる時が一番キレイだからさ、キョースケ」
頭を掴まれ、ジュポ、と喉奥から肉棒が引き抜かれた。
わざとらしいほど優しく俺の湿った髪をなでる指。
唾液と淫液でぬらりと濡れる屹立が頬に擦りつけられ、ヌルヌルと滑る。
我慢、できない。
咲にキレイだね、と言ってもらえると、売り物の分際で、俺は酷く胸がキュウとときめき歓喜するのだ。
右手が先走って自分の勃起を慰める。
スイッチが入ってしまった己を止めることができず、頬を滑るモノに唇を寄せてキスをする。
咲が……少しでも、俺の行動で秘め事へと傾いてくれればいい。
そんな願いを込めて、上目遣いに視線を流す。
「あは、誘ってんの?」
「……ん……ちゃんと、勃てたろ……?」
困った咲。わざと煽ったくせにしらを切らないでほしいな。
俺が羞恥を感じることもそれに興奮することも知っていて、俺に想像しろって言ったんだ。
それじゃあそれを現実にしてもらわないと割に合わない。なんてのは、わがままか? ……うん。
当てた唇を薄く開けて、ぺろ、と舐めたあと再度咲を見つめる。
添えていた左手で咲の内ももをなでると、髪をなでていた手がそっと俺の髪の根本をかきあげて、緩慢に、しかし強く傲慢にわし掴んだ。
「ッ、ぅ……」
「床に手ぇついて腰上げろ」
「ア……っ」
いいざま、くちゅくちゅと自分で擦っていた性器を足の甲でするりとなでられ、ビクッと身体が跳ねた。
咲は足まで器用だ。
髪を離されたから、のろのろと動いて四つん這いで咲に尻を向ける。
普段人に見せる場所じゃないそこをまるで見せつけるように晒すこの体勢は、浴室の明るい照明の下でなお恥ずかしい。無防備すぎる。なにもかも。
「ハッ、ここ……物欲しそうにひくひくしてる。ケツ穴がっつり見られながら勃てられるって、お前、相当マゾいよ」
愉快にからかう笑い声。
入り口を指先でつつかれ、チュク、と濡れた音が鳴る。羞恥に支配される。
体温が上がりすぎて溶けてしまいそうだった。わかっていることを改まって揶揄されると、どうしようもなく居心地が悪い。自分のカラダが浅ましく感じる。
柔らかくなでた指がそのまま媚肉を掻き分けて、ヌル、と俺の中に入り込む。
「ンッ……」
指。三本入ってる。
入り口拡げて、でも浅いとこだけだ。
咲は俺の中を指先で揉みほぐしながら「ケツに先走り垂れてヌメってんな。挿れやすくていいけど、ちょっと指食わせただけで奥に誘って吸いついてくんのはビッチっぽいね」と笑った。
自分では決して見れない秘部の様子をありありと語られ、はっはっと発情した呼吸を繰り返す。
「……っあ、咲…、…っん……」
足が震えた。熱くて、泣きそう。
そういう言い方も中の触り方も咲がそうするから俺は感じてしまうのに、ほんの指先だけでクチュ、クチュ、と擽るようにかき混ぜられるとたまらない。
焦らされ炙られた肉穴が、溶けたチーズが絡みつくようにきゅぅきゅぅと粘っこく咲の指を締めつけた。
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