165 / 306

17(side今日助)※

「ァ、ッ…ハッ……ハ…ヒ……ッ」 「中すげぇよ、ほら見て……? オスと交尾してる自分のメス顔、自分で見て自分で興奮してろよ。なぁ」 「……ッあ…ぁあああ……ッ」  ドプッ。  すり減る酸素と生命と引き換えに足の間で泣く屹立がビクンッ、と一際大きく脈打ち、短いが強い律動に堪えきれずお漏らしをするようにトロトロと精液が溢れはじめた。 「ぁッ、……ぁッ、……ぁ、……ッ」  ──息、できない……気持ちよすぎて、あたま、焼けそうだ……。  視界にモヤがかかり意識が混濁する。どぷっ、どろ、どろ、と限界まで張り詰めた屹立の先から控えめに迸り床を汚す白濁。  酸素を制限されどうにか生命を繋ごうという身体に脳は気がつかない。  イッた、という事実を認識できずに下腹部を走る快感に喘ぐ。  ズチュ、ヌブ、とぬかるんだ胎内かき混ぜられるたびに、赤く腫れてひくつく亀頭から一突きごとに粘ついた糸を引いて精を放つ。  そういうからくりみたいだ。  我慢していたぶん、多くて、とても長い、ゆるい、でも溺れそうな射精。 「ぁ……ぁ…ひ……」 「ん、ん? お前、イッてんの?」 「……ッひ、はぁッはッ、かはッ、ぉッゴホッゴホッ、ッひぃぐ……ッ!」  トロトロと先走りにしては濃い白濁の汁を漏らしていることに気づいた咲が、じゅるりと俺の口内に突っ込んでいた指を引き抜いた。  同時に締めつけていたもう片手も力を緩めてくれたので、トリップしていた脳がすぐに目の前の空気を食み始める。  肺がバウンドするように膨張して胸が激しく上下に呼吸する。  雪崩のように流れ込んだ酸素を全身に行き渡らせると、緩やかになっていた身体の巡りが走り出し、ビクビクビク……ッ! と小刻みに波打ち痙攣した。  瞬間、収縮を繰り返し蠕動する胎内がキツく中の一物を締め上げる。 「っ、ン。キツイ、って」 「んッぃ、あッ!」  その動きに遅漏の咲も流石に限界を感じたのか色のついた吐息を漏らし、仕返しのようにズルッ、とギリギリまで引き抜いて一気に深く突き刺された。 「あ、あぁッ……! あッ、ぉ、あひ……ぁ……あ……ッ!」  ぐりゅ、と擦られる中のしこり。  漏らすような射精を続けていた肉芯は一度大きく跳ねて、びゅくっ、と盛大に吹き上げる。  そんな自分の意図に反して強烈な快感にガクガクと笑う腰を簡単に押さえつけ、俺の都合はお構いなしに、小刻みでハイテンポだった先ほどとは打って変わる乱暴で大ぶりなストロークが襲う。 「ひっまっ、待……っ! っあ、へッ、イッて、まだ出てる、ゃ、あっ、あっ」 「ん、うるせー」 「あ、んっあ、壊れ、っはっ、ぁ、んん……っ! ん──……っ!」  切れ間のない快感に終われない絶頂。  酸欠だった脳は鈍く、呼吸も整う間もない。目の奥で星が降る乱暴な肉悦。  イキ狂うんじゃないかって衝動に息も絶え絶えの俺は、頭を振って全身をバカみたいに痙攣させながら咲の名前を呼び続ける。  力の入らない身体はなすがまま揺さぶられ、意識を失くしそうになった時──ようやく腹の中に熱い精がドクドクと注がれた。

ともだちにシェアしよう!