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第1話 · 出会い
衝 撃
1998年3月中旬…
札幌·ススキノの夜8時頃………。
「 あのさぁ ~ 君…『 吉沢 』君 ?……だよねぇ…。俺…『 佐伯 』。」
待ち合わせの、ススキノの四つ角の一角 〜 。
恵愛ビルの壁に、
寄りかかってた細い体の、
色白の子に、直也は声をかけた……
目深に被った白いキャップの下から、
切れ長の2つの瞳が、直也をみつめる……
その視線に、直也は、一瞬ドキっとする……
" きれいな子だなぁ 〜 " と、心の中で呟く。
圭一がうなずくのを確認した直也は、
「まずはコーヒーにしようか 〜!」
歩いて2~3分、駅前通りのビルの地下にある喫茶店へと向かう………。
……これまでの直也は過去に、何度かゲイサイトを利用したが、
いつも一度っきりで、
長く付き合うような事は、なかった……。
学生時代も、見た目と体への興味が、
『 恋』だと思っていたので
恋愛という言葉に値する関係は、築いたことがなかった……。
………………
……だが、この日を境に直也の人生は、変化を遂げていく……。
まず直也は、圭一の姿を眩しげに見つめてから……何気ない表情のまま考えてみる……
" 誰だったけなぁ ~ 、何かの本で見たような……??……?
あっ、そうか〜あれだ〜 !! ギリシャ神話に出てくる
≪ 美少年クローカス ≫……
そう、この神話の主人公のイメージ に圭一がピッタシだと 〜!! "………
そんな直也は、気持ちが舞い上がり緊張し、圭一に喋りかけるのにも、声が上擦ってしまう。
…………この日の圭一の服装は、白と生成り色でまとめていて、まるで王子様 か、 ファションモデルのよう 〜!!
………実際、数年後には、アパレル系に進み、自らも、ファションショーに出るようになるこの美しい子と、直也は、付き合ってみたいと思い初めていた…………。
…………直也は、
…この日、喫茶店では、 圭一の笑顔を
引き出せる会話を、心掛け、圭一が笑顔を見せる度毎に満足し、嬉しさを感じる………
二人の、その夜の後半は、食事してライヴハウスへ………。
深夜になる頃には、直也は、
いつも以上に酒を飲み過ぎて、へべれけに酔ってしまい
圭一の肩を借りるはめに………。
…………………
翌朝までの時間、直也のベッドには、眠り続けている二人の姿があった………。
……………………
……ふと、目覚めた直也は、
圭一を背中の方から柔らかく、抱きしめ、
うなじに軽く唇を這わせて行く。
しばらくすと
「 あッ ! 、あぁ~ッ !!」
圭一の悶える、微かに恥じらう声……
直也は、
目覚めた圭一に
「 きのうはゴメンね〜酔っちゃってさ 〜 、普段は酒強いんだけどね!」
…謝る直也に、圭一はニコっと笑いながら
「 ううん 」と返してくる…
……そのとろけそうな笑顔に、直也は魅入られてしまう………。
……会話を始めてから5分位後、圭一を仰向けにした直也は、
その象牙色の体に、自分の身体を覆い被せていく……。
圭一の唇を奪い、口の中に舌を差し入れながら お互いの舌をからませる二人……
圭一は、 「あ ~ ン、あぁ ~ 」と、微かに悶え続け 〜
そして、
その声に反応した、直也の股間は、
はち切れんばかりになり、
≪ビトーンズ≫の白熊の
ボクサーパンツの前は、ぬるぬるに、濡れ染まっていた〜。
…………体をよじらせ悶える圭一は、
ブルー系の色鮮やかな、≪ HOMのTバックのビキニ ≫ だけを 身につけていて、その ビキニ の 上のラインからはみ出てる、
ぬるっとした圭一の" 分身 "が、
とても やらしい感じで、直也を誘惑してくる……
直也は……
圭一の細い腰の上に重ねている、おのれの股間を、ローリングしなから、廻す……
そして、 自分の勃起した男を、圭一のものに、強く押し付けるのを、小刻みに繰り返す ~
……圭一の、喘ぐ声を聞きながら、唇は、
だんだんと、首筋、乳首へと …‥
「 あぁ ~ ッ、あッ、、あッ ~ あッ …… 」
圭一の声が、少し大きくなり
乳首が、感じているのがわかる〜
さらに、直也は唇を下へと這わす…………
……直也は、圭一のHOMのビキニから、はみ出ている ぬるぬるの "分身 "に唇と舌を這わす…
そして圭一の、股間を隠している、その布切れを、
膝までおろして片足ずつ外していく……
………体毛の薄い、180㎝56㎏という、
超スリムで、象牙色のきれいな裸身……。
直也は顔を、その体の真ん中に近づけ、圭一のそそりたつ分身を、
口に含み、しゃぶりはじめていく……。
圭一のものは、おのずから出す、ぬるっとした液体と、
直也の唾液で、濡れ光っている…………。
「 あっ、あぁっ、あっ、あ ~ ン ~ 」
なまめかしい、圭一の喘ぎ 〜
……急に、圭一の指が直也のボクサーパンツの中に入り
直也の、勃起した、男の部分を握りしめ、
パンツから抜き出す…………それから圭一は仰向けのまま、
直也の男を口に含み、
" 僕の口の中で、突きまくって ~ !! "と言わんばかりに、
下着を取り去り裸になった、直也の尻を、両手で、左右から、 わしづかみにする………。
……腰をだんだん激しく動かしていく直也は、圭一の首あたりに股がり、
圭一の顔を、両手で抑え込んで、直也の男を圭一の口の中の奥深くへと、滑りこませる。
圭一は、直也の尻をつかんでた、右手の方を
自分の股間に持っていき、身をくねらせながら、オナニーを始めていく〜。
……「 あッ ~ 、あぁッ ~ 」と切ない声を出す圭一………。
……直也は、圭一に向き直り、濃厚なキスをしながら、
圭一の分身を握り、 刺激を早めていく……
圭一も、同じように直也の男を握りしめながら、
激しく動かしてくる〜
舌と舌がからむ音、お互いの悶える声、かすれる息づかいが、入り交じる……
……暫くして、圭一の声がした……
「あぁ~ ッ、いきそう !!いちゃうよ 〜!!」
直也は圭一に
「 待って !! まだたよ〜!一緒だよ〜!」と声をかける
……「 俺もいきそう になってきた !! 」……
…直也は圭一に告げる…
「 あぁっ !!いきそうッ !!!」…圭一が言う。
二人は、お互いの舌を激しくからめながら、
手のスピードをますます早めていく……
圭一が悶えながら
「 あぁ~ッ !!!いちゃうよ 〜!いってい 〜???」
直也の赦しを求めてくる……
「 いいよ !いっていいよ !!! 」直也も喘ぎながら、圭一に言う。
その直後、
圭一は何度も喘ぎなから、
「 あぁッ、あぁッ、いくよ~いくゥ~! ! 」と、
おのれの分身から、精液をあふれ出させる……
「 俺もいくょ〜!、いきそ〜ッ !!!」…と、直也。
…「 かけて 〜!体にかけて〜 !!」圭一が、求める
直也は 「 わかった !! 」と言い、
ガバッと起き上がり、ひざ立ちになる 〜。
自分で激しくしごきなから、
「 あっ!!、いくゥ〜!!!、アァッ、 !!!」
直也は雄叫びとともに、
圭一の裸体に、精液を飛び散らせていた………。
………………
………………
·····総てが、死に絶えたような静寂······
しばらく二人は裸のまま、
動かなかった。いや、動けなかったのかもしれない…。
とろけるような陶酔感と
欲望を満たした満足感に酔いしれて……。
……起き上がった直也は、
自分の手と、圭一の胸、腹、股間など~
精液が飛び散ったところを、優しく拭き取り… 圭一に声をかけた……
「 可愛いかったよ~、惚れちゃいそう〜!」
圭一は、恥ずかしそうに、声には出さず、ただ優しい笑みを返してくる……
…………………
……この日の午後………
二人は、直也の部屋で、お互いのプライベートな事を語り合い、その後は、テレビをみたり、音楽を聴いたりして、時間を過ごしていった。
……………………
……………………
この時期の『 直也 』 のプロフィールは…………
ススキノ生まれの、ススキノ育ち
( ただ、一時期、父親の転勤に連れだって、何年間は札幌を離れていたが)
今、札幌の三流大学に 籍を置いてはいるが、 ほとんど大学には通ってなく、自ら水商売と称している………。
去年から、バーテンダー協会に加盟しているバーに、籍を置いているので
将来はバー経営を考えている……。
女性とは一度も経験なく、小学校の高学年位よりゲイを自覚……。
……男とのSEXらしきものは、中学生ぐらいから経験と……
……………
……一方の『 圭一 』のプロフィールは…………
北海道の旭川出身。
高校時代は、美術部とバレーボール部の二本立ての毎日を過ごす。
美術部顧問の教師と関係あり。
又、 ホモっ気のあるクラスメートに、
無理やりフェラチオをやらされたことも……
札幌へは、油絵の学校へ、進学の為と………。
…………
……直也は圭一との出会いが、
天からの贈り物のように思えて、神に感謝していた……。
" こんな子は、きっともう、現れないよなぁ〜、二度と無いかも〜 』!"
とつくづく思う。
惚れてしまいそうだった………
いや、もう惚れてしまってるんじゃないかと思う………
直也は、
≪ギリシャ神話のヘルメスの恋人、美青年クローカス ≫
これにあてはまるのは、圭一しかいないと
思い始めていた……。
ただ、自分をヘルメスのような神に例える事は、とんでもないと思っている……。
商売人になりたい直也は、
商売の神様でもあるヘルメスに、少しでもあやかりたいと……
直也は、これから圭一と、恋人の
関係を築き上げたいと願うが……
けれど、一つ心配なことが……≪ ヘルメスと 美青年クローカス ≫
についての物語だ……。
クローカスが死んでしまうという、結末にはなりたくないと……
クロッカスの花の、言い伝えのような結末には………
圭一には、幸せになってもらいたい、そして、自分とこれから長く連れ添ってもらいたいと心から思う………。
………………………
………………
……この夜、9時近く、地下鉄の、
バスセンター駅のホームで二人は別れた………
直也は
「 じゃ~また、あっ、もし時間あったら、来週会う? 」
少し考えてから、圭一が言う
「 電話かメールするから 〜 。」
「 OK〜、わかった〜、じゃ!」
無理強いはしないでおこうと、直也は思う……。
……だが、
圭一との出会いは、
直也にとってものすごく、官能的かつ刺激的で、
圭一の魅力に魅入られた直也は、また、会いたいと願う。
…… 直也は、圭一に対する抑えきれない恋心、そして欲するこの気持ちを
どうする事も出来なかった……………… ………………………
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