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感情のない声のまま早野は静かに続ける 「…同意の上ではないんだろうなとは思ってましたが…」 『同意の上ではない』そう言われて思い当たるのは華との番関係の事。まだ後頭部は押さえられていて頭を上げられないし、解放されても真正面から早野の顔を見て話す心構えはない 「まさか後ろからαのオーラで威圧して動けないようにしてたなんて。何考えてるんですか?」 何って、威圧して動けないようにしたつもりなんかなかった。あのネオン街で何十、何百と絡まる糸の群れを掻き分け、やっと見つけた俺の番、華を逃がさないように、ってそれで頭がいっぱいで。 「…やっと見つけたから逃がさないようにと思って」 「金条くん、怖かったって、何ともなさそうに見えますが心身共にダメージが大きかった筈です。噛まれて気絶なんて初めて聞きました。ある程度気持ちが通じあってからの番契約なら気持ちが昂り過ぎてそうなる可能性もありますが初対面ですよ?一瞬でも気絶する程ショックだったんです」 「……」 「僕と白林さんはもう今日は帰ります。」 「…廉…。頑張れよ。」 抑揚のない声でそう言うとあの日のように早野と白林は出ていった。 一人になったリビングで項垂れていると背後から声を掛けられる 「…黒川さん…あの…」 振り向くと何とも言えない顔の華。まずい聞かれたか? 「華…あ〜…お前に話したい事がある」 とりあえず隣に座らせ今日に至るまでの話を始めた

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