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薄暗く静かな寝室にクチクチと響く粘着質な音が恥ずかしくて耳を塞ぎたい。
どこから聞こえるかって?言わずもがな俺のケツ。
「…っ、…ふ、」
「力抜けよ〜…こんだけ濡れてんのになぁ…いつまで経っても入んねぇぞお前これ…」
「だっ、て…、ん…っ無理ぃぃっ!」
俺は黒川さんに跨って、膝立ちで黒川さんの肩に両手ついている。
ほぐすのが始まってどれくらいの時間が経っただろう。
これの前にも散々いじくられて何回達したか分からないくらいイッてヘトヘトな身体は膝立ちするのも辛いと訴えている。膝がカクカク震えてもうすぐ崩れ落ちそうだった。
しかも黒川さんが片手でお尻揉んでもう片方の手の指は俺のなかに入ってるからもう全身が性感帯になったみたいに快感を拾って辛いし、何より黒川さんのフェロモンの匂いがどんどん強くなってるのが一番ゾクゾクしてもう息をするのもしんどい。
「大丈夫か」
「…っ…は、い」
いくら後ろが濡れるからってナメてた。
いつまでも変わらない俺の解れ具合とだんだん荒くなる俺の呼吸。
指でさえこんなに異物感があって恥ずかしいのに…ここに…ここに黒川さんのとか…絶対入らない…!!
黒川さんの息子さんはもうそりゃ当たり前に立派だし俺の内容量と合ってないと思うんだ。
でも、もう無理、これ以上はどうにもならない。
もう痛くてもいい。痛くても、黒川さんに愛されてるのは俺だって自信と安心がほしかったから、恥ずかしいけど俺は黒川さんにお願いする。
「…も、痛くても、いいから、…これ、ほし、」
「…泣くなよぉ〜俺だって数ヶ月も我慢してんだよ〜…」
半泣きでこれ、と黒川さんの反り返ったのを撫でると小さくため息をつきながら俺をまた仰向けに押し倒す。
「はぁー…裂けたら早野に軟膏貰おうな」
『裂けたら』なんて物騒な単語と後孔に触れた熱さに思わず怖気付くがもう迷わない。
男だしやる時はやるんだ。それが今だ!なんて色気のない覚悟をする。
「華…華、好きだ。」
「んっ、俺も、好きです」
「いれるぞ、」
こくんと頷く。
静かにぐぐっと俺を押し拡げながら侵入してくる熱い塊。
「っは…゛、」
それは圧迫感なんてもんじゃない。余りの質量にもう息ができないし全然はいってる気がしない。全部入った時には俺の腹も穴も裂けるかもしれない。
セックスってこんなキツいの?それとも俺が駄目なだけ?
これはもしかして、もしかしなくても両方だ。
「…んん゛っ、…」
「…ごめん、痛いよな…ぁ」
「…だい、だいじょ…」
俺を気遣うようにゆっくりゆっくり少しずつはいってくる黒川さん。俺より辛そうな顔をして頬を撫でてくれる。
俺は大丈夫、と言ってできるだけ笑ってみせるけど本当は全然大丈夫じゃない。正直言うと痛い。けど黒川さんが我慢してるのもわかるし、締め付けてる分黒川さんも痛いから俺は何とか力を抜こうと頑張る。だがやっぱり色々キツくて目を閉じ歯を食いしばって耐える。
黒川さんはそれ以上進むのを止めた。
「っ…ぇ、?」
なんで、とかたく閉じていた目を開けて黒川さんを見るとあやす様に色んな所に触れるだけのキスが落ちてくる。
「華、顎上げて、口で息吸え」
「…っ…」
言われた通り顎を上げ、黒川さんの呼吸に合わせて俺も息を吸う。
「…吐いて」
「…はぁー ───ぁあぁぁあっ!!」
そして息を吐き、身体の力が抜けたと同時にズッと最後まで一気に挿入された。
奥まで届く黒川さんのはめちゃくちゃ熱いし目の前がチカチカと点滅した気がする。しかもなんか今のでイッた気がする。けど確認する勇気はない。
それより、おく、が、なんか変だ。じくじく疼いて変な感じがする。
早く落ち着かないと、と呼吸を整えようとするが気を抜くと黒川さんのカタチをダイレクトに感じてしまって締めつけてまたキツくなってしまう。
「は、ぁっ」
「すげー締まるな…、あ?挿れただけでイってんじゃん」
「…っう」
黒川さんはイったばかりで息も絶え絶えな俺に『ごめん、動く』と一言、言って律動を開始する。
「はっ…華…華…、っ」
「ぅっ、う、ん、…っあ、あっ…」
正常位で小刻みに突かれたり、ギリギリまで抜いてまた一気に奥まで突いてぐりぐり抉られたり。
肌がぶつかる音が恥ずかしくて思いっきり目を閉じる。けど黒川さんがセックスしてる時の顔なんて当たり前だが見た事がないのでやっぱり気になって目を開ける。
「エっ、…やば…」
「あ?」
(…エロ!!!黒川さんの顔エロ!!!)
いつものクールそうな表情は崩れて、クッと眉を寄せてる顔がエロいのなんの。もう色気がカンストしてるしそこらのAVより余裕でエロい。歩く18禁?いや20禁だ俺には早すぎる。見てるこっちがどうにかなりそうだし俺と目が合って微笑んでくれる顔も超絶かっこよくて乙女になったみたいにキュンキュンしてしまう。
「痛くないか?」
「…ん、っん、」
さっきよりだいぶ慣れたと思うし黒川さんを安心させるように何回も頷いた。もう痛さより突かれる度に奥の方がじんじん疼いて止まらないのがつらい。散々奥を突かれてるのにもっともっとと浅ましく求めてしまいそうで怖い。
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