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「いいよ、ありがとう」 力が入らないから上手くベルトを外せない華の手を退かせて自分でベルトを外す。 動きづらいスラックスと下着を全部脱いでさっとスキンを着ける。 それから華の膝裏をぐっと持ち上げ腰を浮かせる。入口に俺の先端を当てると控えめに吸い付いてくるのが可愛い。 「いれるぞ」 早く、早く、と逸る気持ちを微かに残った理性で必死に抑え、ゆっくりゆっくり腰を進める。 いくらヒートだからって負担をかけたり傷が残る様な事はしたくない。 「大丈夫か?」 聞いても声は出ていないが何度も頷いているから止まらずに挿入を進める。 圧迫感に耐える華の顔を見ているともう一思いに最後まで挿れたい衝動に駆られる。 不意に華が俺の首に両腕を回した。 そのまま引き寄せられ必然的に唇がぶつかる。 「はやく、」 「…お前なぁ…」 目をキュルキュルさせながら口をとがらせる華。 こんな可愛いお強請りは叶えてやるしかない。 これは俺じゃなくて華の願いを叶える為だと自分に言い訳して華の腰を掴み直す。 そして半分までしかはいっていなかった物を最後まで一気に打ち付けた。 「ぁ゛あ、っいやあ!!!!」 「…やっ、ば」 あまりの良さに思わず止まって深呼吸を繰り返す。昨夜した時より中は断然熱くて柔らかい。 締め付けられながら包み込まれて溶けそうだ。興奮と気持ちよさと得体の知れない高揚感で汗が噴き出す。 もう理性なんか残っていなかった。華の事も考えず目の前の番を孕ませる事しか考えられずに一気に打ち付けた勢いと変わらないくらいで抜き挿しを繰り返す。 「やっ、いやだ」 「嫌?やめる?」 顔を顰めてイヤイヤと首を振る華に聞くが止めてやるつもりなんか微塵もない。 前後に動くのをやめて、ぐっぐっと強く奥を抉るとナカが一層キツく締まり、苦しそうな顔はすぐに蕩けた表情に変わって生理的な涙を流しだす。 「っう…やだあ、そ、こ気持ちいいっ、もっとして、あっぁ」 「はっ、どっちだよ」 「もっと、うっ、ぁっ、…ん…っ」 普段とは180度違う。 新鮮でかわいい。こんな華を見れるのは俺だけだ。 世界でたった一人、俺だけの華。 俺の律動に合わせて喘ぐ華は声も抑えようとしてないし開きっぱなしの口からは唾液も垂れている。 焦点の合ってない目で好き好きとうわ言のように言っていた華が急にハッと目を見開いて言った。 「かんで!もういっかい!」

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