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まぁ流れで分かる。 不自然に空いていた席はこのせいだったんだ。 右隣には琉唯くん、左隣にはバカ理央が来た。 琉唯くんだけでいいのに。 「黒川くんって本当に男の子なの??!」 「佐伯くん金条と似てね?」 「黒川くん弟にしたい…」 HRが終わった途端にクラスメイトに囲まれる二人。 正直廊下でやって欲しい。間に挟まれているせいで動けない。 バカ理央を弟にするのはやめとけ。こいつただのブラコンだよ。あと琉唯くんが俺と似てるのは俺の専属護衛だからだし!なーんて言えるはずもなく頭を抱える。 「金条クン、・・・おい、おい華サン!!!!!!」 「おぉ、琉唯くん、何?」 「トイレ、場所わかんないから連れてってくれません?」 モヤモヤしすぎて琉唯くんに呼ばれてたのに気付かなかった。 連れションのお誘いだ。 クラスで爽以外から話しかけられるのは珍しいし琉唯くんだからめちゃくちゃ嬉しい。 思いっきりニヤニヤしてたら琉唯くんに頭を軽く叩かれる。 「違ぇよ、とりあえず着いてこいよ」 考えてた事が何故かバレてた。 てか、・・・今・・・叩かれた・・・!! 爽にも叩かれたことないのに・・・!! ビックリと感動と嬉しさで震えているとら琉唯くんは俺の腕をつかみドスドス歩き出す。 そんな俺にクラスメイトの『金条くんに表情がある・・・!』というざわめきは聞こえていなかった。 ついたのは人気の無い階段。琉唯くんはそこに座って大きいため息をつく。俺も硬い階段に座った。 「あ゛ー疲れた何で俺までこんな・・・」 「ごめんね俺のせいで」 俺と同じ制服を着て、髪もキッチリさらさらストレートな琉唯くんはいつにも増して俺とそっくりだ。さっきも『金条くんと似てる!』って何回も言われたらしい。 「理央って奴と面倒事起こしたら締めるからな」 「琉唯くんが先に黒川さんから締められるよ」 「間違いねぇな。あれ痛てーから締めるのはやめとくよ」 クスクス笑いあって教室まで戻る。 結局トイレには行かなかったけどこういうの、とっっっても友達って感じがして本当にニヤニヤが止まらない。 黒川さんと出会ってからいい事ばかりだ。

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