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「はぁっ、あ、んん…うっ…」
薄暗い寝室に俺の喘ぎ声と、繋がった所から聞こえる粘着質な音、それと肌同士がぶつかる音が響く。
俺の声だけ聞こえて黒川さんの声は1ミリも聞こえない。
まさか全然よくないんだろうか、なんて心配は杞憂だった。
「…華っ…はぁ、」
俺を揺さぶる黒川さんの顔はちゃんと気持ちよさそうでちょっと汗かいてるし、いつもよりフェロモンの香りが強い気がする。
「はっ、あ、…やだっ」
ぼけっと大好きな顔を眺めていると、絶頂が目の前までやって来ているのに意識が戻る。
「あっあっ、れん〜っ」
「…っなに」
朦朧とする頭で何かを口走ると、なかで黒川さんのがさっきより少し大きくなったのを感じた。
えっ、なんか、やばいかも。
空いた口もそのままに襲ってくる快感に、思いっきり目を閉じると頭の中が真っ白になる。
「あ゛〜〜〜っ」
「っは、…キッツ…」
強ばる全身。
余韻が治まって全身から力が抜ける。
「…もう一回イこうか」
はぁはぁと胸で息をしながら見上げると、いつものクールな表情からは想像もできない程に鮮やかな笑みを浮かべた黒川さん。
「…っ、まっ」
嫌な予感がする、と思った時にはもう遅くて、イったばかりの身体には気持ち良いを超えて辛いほどの強さで最奥をガツガツ突かれる。
腰の速さも、俺の腰を掴む両手の強さも、全く俺のことを考えてくれてない。
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