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プロローグ ⭐︎
こんなはずじゃなかった。
本当は、真っ白な綺麗なままで出逢いたかった。
俺が貴方にあげられるものは、この薄汚れた体ひとつしかないけれど。
でも、心まで売ったつもりは一度もないから
だから貴方に、俺の嘘偽りない本当の心を差し出そう。
簡単に受け取ってくれないことは
わかっているんだけどね・・・。
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『可愛くって、少しバカ』
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「ほら〜。もうちょっと足、開いてごらん?」
男に言われて、俺は素直に足を開いた。
もちろん下半身は素っ裸だから、淫らなソコが男からは丸見えだろう。
「ここ、舐めてあげるとレンくん弱いから直ぐ逝っちゃうかな?」
いやらしい笑いを浮かべた男が、俺の内股の柔らかい場所をネチネチと舐めながら、もう十分に存在感をアピールしている中心を節くれだった太い指で擦りあげている。
・・・あぁ、気持ち悪いのに気持ちいい。
目を閉じてため息をつくと、男が体勢を変えながら俺のモノをねっとりとした熱い口内へ含んだ。
チカチカとスパークするような快感に目を開ければ、顔の前に男のグロテスクなブツが突き立てられている。
「レンくんも・・・舐めて」
口元に、ぬるぬると濡れた先端を押しつけられ
観念した俺は素直に口に含む。
――こうなったら、金額弾んでもらわないとな。
だんだん痺れる口元の感覚に反比例して冴えていく頭の中で、俺は今夜の夕ご飯のことを考えていた。
俺の、好物だったらいいんだけど・・・。
男の口からモノが吐き出され、突然外気に晒された冷たさに体がビクッとする。
俺も咥えていた男のブツを吐き出すと、自分の下半身の方に目を遣った。
熱いドロドロとした欲望の見え隠れする男の目をジッと見てやる。
「レンくんさ、もう一度確認なんだけど」
「なに?」
「18歳未満じゃないよね?」
――あぁ興醒めだ。
ソファに脱ぎ散らかしてある俺の服が高校の制服であることは、男も重々承知した上で
敢えて安心できる言霊が欲しいのだろう。
馬鹿げている・・・と思いつつも俺は
今日イチエロい微笑みで、男のブツに舌を這わせながら答えてやる。
「大丈夫」
・・・と、大嘘をついて安心させてやる。
俺の返答に男はニタァと笑い、俺の後ろに手を伸ばした。
「今日はナマでいいんだったよね!」
鼻息荒いソイツを心の中で見下しながらもコクリと頷くと、男は再び俺のモノにむしゃぶりついてくる。
のしかかられた男の体の重みは、きっと俺の罪の重さだ。
軋む身体の音は、心が擦り減る音だ。
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