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16 運命(4) ~リュウジ~

アオイは、股を開いたまま後ろに手を着いた。 「ちょっと、腰を浮かせてくれるか? パンツ脱がしやすいように」 「……ああ」 俺は、お尻の後ろに手を回して、パンツをペロンと脱がす。 片足をはずして、もう片足に引っかかる。 剥き出しのアオイのペニス。 子供のように、ちょこんとおとなしくしている。 相変わらず可愛い。 その下には、アオイの秘部。 俺は、両脚の根元ギュッと掴み、お尻を丸見えにした。 柔らかい太もも、すべすべで形のいいお尻。 そして、その割れ目。 俺は優しく広げる。 ああ、なんて綺麗なアナルなんだ……。 挿れたいぜ。俺のペニス。 そして、アオイと一つに繋がり、一緒に気持ちよくなりたい。 「おい! リュウジ。そんなに、じろじろ見るなよ。こっちが何だか恥ずかしくなる……変な気持ちなんだ……」 「なぁ、アオイ。綺麗だよ。本当に……」 「……やめろよ。そんな言い方。あっ、あん……」 俺は舌をだして舐めていた。 アオイは、体をくねらせて嫌がる。 でも、アオイのアナルは感じているのかヒクヒクさせる。 だから、俺はアナルに顔を埋めた。 そして、野獣のように、はぁ、はぁ、と息を荒げながら、舌を這わせる。 ぴちゃ、ぴちゃ、と唾液が溢れる。 アオイは、喘ぎながら言った。 「あっ、ああぁん。はぁ、はぁ。気持ちいいよ……こんなの初めて……オレ、変だ……オレ、どうしちゃったんだ?」 俺は埋めた顔を離した。 そして、アオイの顔を見つめる。 「アオイ、変な事なんてないさ。きっと、俺がお前にフェラされている時と同じ気持ちなんだ」 「そうなのか?」 「ああ、愛している者同士だから、気持ちがいいんだ」 俺はアオイに優しく教えてやる。 アオイもようやく愛に気づいてくれた。 ちゃんと導いてやらなきゃ。 「愛している者同士……」 少し困惑気味なアオイ。 ふふふ。 そうだよな。 きっと、これがアオイの初恋なんだ。 だから、自分ではコントロールできない事に戸惑いを覚えている。 自分は変になっちゃったんじゃないかって。 でも、大丈夫なんだ、アオイ。 これが恋なんだ。 俺は、アオイの唇にそっと唇を重ねた。 そして、いつものようにキスをする。 アオイも、俺を激しく求めてくる。 「んゅぽあ、んっ、んっ……んっぱぁ」 どうだ? 愛を知ると、キスだっていつもと違うだろ? アオイは、俺の口を吸いながら舌を激しく絡める。 そして、時より体をビクッ、ビクッと震わす。 夢中になって俺を求める姿は、発情期の動物のよう。 「んっ、んっぱ、はぁ、はぁ、リュウジ、リュウジ、んっ、んっ……」 な、アオイ。 キスだけでいきそうになるくらい気持ちいいだろ? それが、恋をするって事なんだ。 俺は、アオイの体をそっと離した。 アオイは、はぁ、はぁ、とまだキスしたりないような求める表情で俺を見つめる。 俺は、アオイの唇を指で触れた。 唇をなぞって、よだれを拭ってやる。 でも、アオイは俺の指をハムっと咥えるとぴちゃ、ぴちゃ、としゃぶり出す。 ふふふ、まったくアオイは……。 俺は、アオイの熱くなった頬に手のひらを添えて言った。 「アオイ、挿れるぞ?」 アオイは、ぽぉっとしてオレを見つめる。 夢心地の表情。 アオイって、やっぱり可愛い。 しばらくして、アオイは、とろとろになった表情で子供のように、思いきっりうなずいた。 俺は、パンパンになった自分のペニスを、アオイのアナルに当てがった。 アオイは、顔を歪ませて喘ぐ。 「ああ、あっ、あああん……リュウジ、リュウジ……」 「はぁ、はぁ、すごい、アオイの中、気持ちいいっ」 「あっ、あっ。オレも、すごく気持ちいいっ……だ、だめ……ううん、もっと、もっと……」 腰を押し付ける度に体をビクビクさせるアオイ。 俺のはすっぽりとアオイの体の中に吸い込まれ、プラプラ揺れるアオイのペニスが自分のペニスなのかと錯覚してしまう。 そのアオイのペニスをしごいてみて、アオイの快楽の悲鳴が耳に入り、そっか、これはアオイのだなと気付く。 アオイは、最初こそ体を固くしていたが、すぐにオレに体を委ねて快楽に身を浸した。 体を小刻みに痙攣させ、俺が激しく突き上げると、体をしならせて口を半開きにさせた。 繰り返しのピストン運動で、俺は次第にアオイのどこをどうすると気持ちいいのか、分かってきた。 「はぁ、はぁ、すごい、アオイ、ビクビクしてるっ」 「リュウジ、リュウジ……」 アオイは、喘ぎながら、うわ言のように俺の名を呼ぶ。 俺は、挿入したままアオイの体に覆い被さり、そして、唇を合わせる。 すると、アオイも小さい腕でギュッとオレに抱き付き、舌を絡ませてくるのだ。 俺は、激しく腰を振りながら、尚もアオイの唇をむさぼる。 「ん、んん、ぷはっ……はぁ、はぁ、アオイ。アオイ、大好きだよ。アオイ」 「あっ、ああん、リュウジ、オレも、リュウジ大好き……あぁあん、あん」 俺の腰の動きに合わせアオイは痙攣の周期が短くなってきた。 アオイが感じているのが分かる。 そして、それがすぐに限界に達するのも……。 俺の方も、体中のアオイへの想いが一機にペニスに集まるのを感じた。 それをアオイの中にすべてを吐き出して、アオイに伝えたい。 俺の想いを……。 気持ちよくなるんだ。アオイと一緒に。 幸せだよな? なぁ、アオイ。 俺は、足先にギュッと力を入れた。 もう我慢は効かない。 「はぁ、はぁ、アオイ。俺、いきそうだ。一緒に、いこう」 「あっ、あっ、うん。リュウジ、一緒に、リュウジ、リュウジ!」 最後の腰の突き上げで、頭の中が真っ白になった。 「あーっ!」 二人の絶頂の声が重なる。 アオイは、弓のように体をしならせ、ビクン、ビクンと大きく体を痙攣させた。 そして、半目のままぐったりと崩れ落ちた。 よかった……アオイもいったんだな。 意識が遠のく中で、俺はぽつりとそう呟き、アオイの上に覆い被さった。 俺達は一緒に果てたのだ。 俺とアオイは、恋人結びをしたまま天井を見つめる。 まだ、心臓がドクン、ドクンいっている。 体の汗が冷え始めて、すこし落着きを取り戻してきていた。 実感がわいてきた。 ついに、アオイとしたんだよな。 このアオイと。 俺はまだ、放心状態のアオイの横顔を眺めながら、満足感に浸る。 アオイの目が開いた。 俺を捉えると、優しく目を細めた。 「なぁ、リュウジ」 「ん?」 「これがセックスっていうんだろ?」 「ああ、そうだ」 俺は微笑みながら答える。 アオイは満面の笑みを浮かべて言った。 「最高だな」 「ふふふ。だろ? これが愛し合うって事さ。つまり恋。分かったか」 「恋か……」 アオイの目がキラキラと輝いている。 ちゃんと理解してくれたみたいだ。 「凄いだろ? 一緒に気持ちよくなるんだ」 「ああ、ふあふあして気持ちいい!」 その笑顔は、いつものアオイ。 無垢な天使そのもの……俺のアオイ。 俺は心の中で呟く。 な、言っただろ? 親友になったのは当然の事。 付き合う事になったのも必然。 そして、結ばれるのは運命だって……。

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