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第2話 面接での出会い

 ***  マジで天使が入ってきたのかと思った。  新しい秘書を選ぶための面接の日は本格的に梅雨入りしたばかりで、部屋は電気を点けていてもどこか薄暗く、空気はじめつき不快指数はかなり高かった。  なのに、その青年、志水咲(しみずさく)が入ってきた途端、明るい陽が差し込んだかのように光のトーンが増し、空気さえ清涼なものに変わったような気がした。  履歴書に貼られた小さな写真でも咲がかなりの美形なのは計り知れたが、実物はまばゆい光のオーラを纏ってるかのような美しさを誇ってる。  他に面接した美女たちが全て霞んでしまったくらいだ。  一目で咲に魅了された俺は彼を採用することに決めたのだが、一つだけ問題があった。  咲は怖いくらいに無表情だったのだ。  まるでよくできた人形であるかのごとく。

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