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第21話

三条は、甘受するには大き過ぎる快感にシーツに身体を押し付け耐えている。 そんな事をしてもなんの意味もない事は三条自身が1番よく理解しているがそうでもしなければ壊れてしまいそうだ。 頭をぐりぐりと擦り付けるから髪が散らばり、シーツの上に色が広がる。 清潔な印象より淫らだ淫靡だと思うのは三条の喘ぎ声とローションが掻き混ぜられる音のせいだ。 雄のにおいもする。 もうすべてがエロい。 自分の腕を拘束するタオルに顔をくっ付け隠してもはだけたワイシャツから素肌の殆んどを晒していてほぼ意味をなさない。 それでも、顔を見られるよりはマシなのだろう。 羞恥心の高い三条らしい可愛らしい行動だ。 だけど、それと同時にそれがいじらしく男心を擽る事だけは覚えておいて欲しい。 「遥登」 「ぃ゙…ッ」 止まらない。 止められない。 やわらかい皮膚に犬歯を突き刺し突き破りそうだ。 肉を傷付け血を滲ませる。 愛しくてやまない恋人の筈なのに、酷い事をしてしまう。 痛々しい赤。 その色に陰茎に血液が溜まっていくのが解る。 事実、大きくなったソレに三条は腰を動かし苦しそうにした。 「ま゙ぁ゙…ア゙」 背中を逸らせても小さな抵抗でしかない。 ゆっくりと腰を動かしナカを掻き混ぜていく。 やわらかい肉がねっとりと纏わり付き奥が収縮する。 腰が溶けそうに気持ち良い。 「ぅ゙……ゔ…」 口の中に鉄の味を感じ、漸く口を離した。 くっきりついた歯型が赤く腫れている。 それが独占欲の様で陰茎はまったく萎えない。 むしろ先程よりも脹れた気さえする。 歯が噛み合わずそれでも従順に受け入れる恋人は、掠れた声で何度も名前を呼ぶ。 「ィ……ま、さ…っ、ま……」 痛みにキツく締まるアナルを蹂躙し続けた。

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