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第81話
バックルが外され、腰が楽になる。
そこから見える下着のゴムをなぞる指が生々しい。
「…っ」
「期待してる?」
揺れる瞳には長岡だけが映っている。
本当に2人だけの空間だ。
もう愛猫もいない。
「…………してる」
「素直じゃん。
どうした」
「俺だって、たまには言うよ…」
嬉しそうな口が、また自分のそれに触れた。
長岡とのキスは本当に気持ちが良い。
身体の奥のやわらかいところが満たされていく。
「ベッド上がれるか」
「あ、うん…」
ベッドにあがるとほぼ同時に押し倒され、長岡のにおいがふわふわとかおった。
洗剤のにおいもせず長岡だけのにおい。
そんな良いにおいに包まれ
股間の間に脚を割り込ませられてしまい閉じる事が出来なくなる。
無防備なソコは期待に膨らみかけており恥ずかしいが、今は長岡と恋人同士の触れ合いが嬉しい。
お互いにとって、友人同士から恋人同士になってもその関係に差ほど大きな違いはない。
思い合い、助け合う。
お互いの事を尊重し合い、慈しむ。
だが、1つ“愛情”という大きな違いがある。
それが大きく表れる瞬間はむず痒く、そしてとてもしあわせだ。
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