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第88話

ペタン、と長岡の上に座り込むと、上がった息を整える。 イきそうだ。 名前を呼ばれるだけで身体が喜んでしまう。 もっと長く、くっ付いていたいのにイったら疲れてしまう。 呼吸を整えて、長くセックスが出来るようにしたい。 なのに、長岡が悪戯するように名前を呼ぶ。 「遥登」 「ぅっ…、……ンん」 「名前呼ぶ度に締まんぞ。 嬉しい?」 「…うん、うれし…」 「俺の名前も呼んでくれ。 すっげぇ嬉しいから」 張り付けた髪の毛すら端正な顔を装飾するものへとかわる。 顔が良い人は、なにをしても様になって羨ましい。 だけど、この綺麗な顔は自分の恋人だ。 俺の。 俺だけの。 「……まさ、むね」 「うん。 遥登」 「まさっ、ま…っむね」 すっかり長岡のペースだ。 腰を捕まれ、揺さぶられる。 アナルがミヂミヂに拡げられ、気持ちが良い。 奥まで埋められてしあわせだ。 身体のナカから恋人のモノにされたい。 全部、全部、恋人が良い。 「ま…っさ…」 「…やべ…、イきそ」 それが本当だと分かる。 アナルのナカの陰茎が更に膨らんだ。 更にミヂッと縁が拡げられ、その圧迫感に息を詰めた。 「…はる…、はる……と、」

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