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第五章・6

 誠はぐったりと動けない露希からペニスを抜くと、シャワーでその身体を洗ってやった。  もたれかかる露希は、本当に華奢で軽い。 (この体格だと、激しいセックスはまだ無理かな)  身を清めてやった後は、タオルで拭いてパジャマを着せてやった。 「誠さん、ベッドではエッチしないの?」 「今夜は疲れただろう。もう、休もう」  寝室の大きなベッドで二人横たわり、誠は明日の予定について話した。 「どこかへ、出かけようか。行きたいところは、ないか?」 「お仕事は? 忙しいんじゃないの?」 「心配はいらないよ」  若頭補佐は、誠の他にも数名いる。  彼らに頼んで、誠は自分の仕事を分担してもらって軽くした。  今一番力を入れるべきことは、露希の養育と判断したからだ。 (体をしっかり作るまで、彼には楽しい思い出をたくさん作ってやろう)  いずれは、組長の情夫となる子だ。  そうなってしまえば、籠の鳥。  遊んでまわる自由も、奪われる。  閉じ込められて玩具にされる毎日も、思い出があれば耐えられる。  誠は、そんな風に考えていた。

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