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♥【閑話】あてられたのは(裏)ラファ×ギル(4)
「…………は」
そんな俺を他所に、ただ邪魔そうに髪を掻き上げ、再び|見《まみ》えたラファエルの顔には艶やかな笑みが浮かんでいた。
遅れて、はぁ、という妙に艶 めかしい吐息が落とされる。
そういう状況なのだから、別に不自然ではないのかもしれない。
けれども、その反応も、表情も眼差しも、やはり急にスイッチが入ったように、やけにギラついたものに変わっている気がした。
「ラ……ラファ、エル?」
「ギル……あなた」
窺うように名を呼べば、返されたのは、いつにもまして腰の奥へと響くような官能的な声。
急くように服の下へと滑り込んできた片手が、ツンと布地を押し上げていた胸の突起を責めるみたいに捻り上げた。
「っあ!」
びくりと身を竦ませると、相乗して内壁がきゅんと締まる。その瞬間、ラファエルがとっさに息を詰めたのが分かった。
一拍後、身体の奥でどくんと脈打ったそれに、勢いよく注ぎ込まれたものを感じて――。
「え、嘘……」
……まさか、イった? マジで?
いつもはあれだけ完璧(?)に制御 しているラファエルが? 挿れただけで?!
最初は疑いながらも、やはり間違いないと知れば、思わず口端が微かに引き上がった。
かと言って、揶揄 おうにもそこまでの余裕はないんだけど、
「あなた……いったい何を口にしたんです」
独りごちるように言いながら、恨めしげに見下ろしてくるラファエルの面持ちを目にすると、少しだけすつとしたような気分になれた。
――まぁ、当然のようにこれで終わりじゃなかったけどな…………。
END(次ページより本文に戻ります)
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