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大嫌いな男3

「あはは。相変わらずだね2人は」 「パパー、今真志喜くんたちチューしたの?」 「そうそう。2人は仲良しだからね」 「誰が仲良しだ!」 迅の奇行ぶりは周知の事実なので今更動揺はされない。 でも周りは西倉さん同様、俺と迅が仲良しなどとはき違えた解釈をしている節もあり、こっちとしては不満たらたらだ。 「あーそういえば聞いたよ。2人とも大変だね」 「え?」 突然西倉さんに言われて首を傾げる。 「大変って、何が?」 「ん?だって2人って今度…」 次に続けられた情報は初耳もいいところで、俺はどんどんと顔を青ざめさせる。 迅は知っていることだったのか、ニコニコと表情を変えずに俺を見下ろしていた。 「う、嘘だろ…。それ正気か…?」 「あー、この発案は若頭だった気もするけどね」 「な…っ。クソッ、(まさ)(つぐ)のやろォ…!」   よく知ったオールバック男がニタリと笑っている様子が頭に浮かんだ。 なんだか無性に腹が立ってくる。 そして次には、まだベタベタ抱きついてきていた迅を突き飛ばして駆け出していた。

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