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大嫌いな男4

パンッ!と勢いよく襖が開けられる。 そして部屋に乗り込んだ真志喜は言い放った。 「異議あり!!」 その突然の出来事に、中にいた若頭である佐野正嗣はキョトンとした後、苦笑いを浮かべた。 「いきなり来て早々に異を唱えられてもなぁ」 正嗣とは子供の頃からの知った仲だ。 歳は迅と同じ26で俺より歳上で、今では若頭の座についているが、タメ口での会話は変わっていない。 (とぼけたこと言いやがって。何が言いたいのか分かっているくせに…!) そう心の中で毒づき言葉を続けようとした真志喜だったが、部屋にいたもう1人の男性、真志喜と同じく若頭補佐の()(うら)(せい)が眉を寄せた。 「こら真志喜。今は取り込み中です。静かになさい」 「だってさ清さん!俺こんなん納得できねーし!」 まるで親のように言いつける清に、真志喜は地団駄を踏みながら文句を言う。 その光景はとても同じ若頭補佐とは思えない。 なんでも日南組のシマで、怪しい行動(主に薬だ)をしてる連中の場所を突き止めたらしい。 そしてその処理を俺と迅の2人でしてこいとの指示だ。 そんなもの、断固拒否である!

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