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大好きな人11

引いていく快感の波を目蓋を閉じて堪えていると、迅が動く気配がして僅かに目を開く。 目の前では己のそれにゴムを付けている迅がいて、はだけた服から覗く肉体に視線がいく。 特に鍛えまくっているわけでもないくせに、昔から迅は体に恵まれていると思う。 その引き締まった筋肉に舌打ちがこぼれた。 当の本人は不思議そうに首を傾げる。 「どうした?」 「なんでもねぇ。さっさと挿れろ」 「もう…、またそういう言い方して…」 身を乗り出し顔を近づけてきた迅は、ちゅっと軽くキスを落とす。 そして至近距離で見つめ合い、迅はフッと息を吐いた。 その直後、ゆっくりと差し込まれ、その質量に息が詰まりそうになる。 相変わらずデカくてここにも腹が立った。 苦労するのはいつもこちらだ。 「…ねぇ、真志喜。好きって言ってよ」 「っ、はぁっ?だ、れが言うか…!」 反発すれば、迅は困ったように笑みを浮かべた。 その顔にグッと押し黙る。 こいつ、まさかわざとこういう顔してるんじゃないだろうな…。

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