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バカなやつ12
「っ、ぁ、ぃや…っ」
「嫌じゃ、ないでしょ?だってこんなに締め付けてくる」
真志喜の両足を肩に乗せ、より一層繋がりを深くする。
そうすれば真志喜は背中を仰け反らせ、熱っぽい息を漏らした。
「あっ、は、ぁ…!」
「っ…、ほら、凄い締まる…」
近くなったその蕩けた顔にキスを落とす。
額に、鼻先に、頬に、唇に。
そしてその白い首筋に顔を埋め、強く吸い付いた。
そうすれば上から甘い声が漏れ出す。
それだけで酷く煽られ、中心に熱が溜まっていく。
かけた眼鏡が邪魔くさくて、外して少し離れた畳の上に置いた。
「もう真志喜だめ、反則過ぎ…。あーかわいぃ」
「っ、そういうのやめろ…、バカ…っ」
照れ隠しからか、ぐいっと髪を引っ張られる。
それすらも今の俺には煽られ要素でしかない。
真志喜を抱きしめ、止めていた腰の動きを再開させた。
それに体を捩る真志喜をやんわりと押さえ付ける。
真志喜。
俺の真志喜。
俺だけの真志喜。
この存在は誰にも渡さない。
だってこの子は俺だけのものだ。
少し歪んだ独占欲というものが芽生えたのは、それこそ真志喜と出会った瞬間からだった。
まるで取り憑かれたように、ずっと真志喜の側にいた。
どれだけ反抗されても、邪険にされても、まったく薄まることのないこの想い。
俺は死ぬまで、この子を離してやれそうにない。
「あ…んんっ、だめっ、も…、い…っ」
「っ、うん…、いいよ。真志喜、イって」
「はっ、ぅ、んんっ、やぁ…、あ、あぁっ、ぁ…っ、……っっ!」
大きく体を仰け反らせ、真志喜が達する。
その途端締め付けが一層強まり、続いて俺も限界が来た。
部屋の中に2人の荒い呼吸だけが響く。
呼吸も落ち着かないうちに、真志喜の唇を塞いだ。
荒い息を漏らしながら舌を絡ませ合い、鼻先を擦り合わせる。
俺の心をこんなに動かすのは、いつだって真志喜だけだ。
この胸の高鳴りも、高揚感も、優越感も、いつだって真志喜が与えてくれる。
誰がなんと言おうと、絶対に手放したりしてやるものか。
真志喜の体も、心も、その命さえも、俺のものなのだから。
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