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第1話

え、ねぇ、どーゆー状況? え、え、俺何かしたっけ? 理由も分からず目の前に座る綺麗な顔の人を見上げる 俺、柊聖也:(ひいらぎせいや)、歳は高2、家を出てバイトで学費を賄っている。 その為今日も夜遅くまでバイトをしてた。 今日は金曜日で明日は学校がない。 調子にのって23時まで働いて、今は暗い帰り道を歩いている。 ちょっと歩くと人通りが無くなった。 危ない?大通りよりも近道なんだよ、俺は帰って早く寝たい。 そう思いながらアパートまでの道を歩く。 十字路を曲がった所に1台の黒い車が止まっていた。 1度も見た事ない車だ。 さっさと通り過ぎよう。 足を早めた時だった… ガチャっと勢い良くドアが開き中から車スーツの男が出てきた。 目を合わさないつもりが音に反応して男を見てしまった。 その瞬間その男はニヤっと不敵な笑みを浮かべた。 ヤバそう、直感的にそう感じ俺はアパートに向かって走り出した。 2人分の足音が聞こえる、いや、3人? 俺よりも男の方が足が速かった。 アパートまで辿り着くことはなく呆気なく腕を掴まれてしまった。 知らない男に追われて腕を掴まれたんだ、抵抗して当たり前だろ、 俺は腕を振り回してもがいた。 「はなせっ!やめっング……ん〜!!」 1人に羽交い締めにされ、2人目の男に口を塞がれた。 そのまま強引に車の中に引きずり込まれた。

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