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第180話

「じゃ、俺そろそろ帰るわ」 「夜ご飯食べて行かなくていーの?」 「いーよ、流石にそこまではね…」 「おけ!」 俺はレシピ本を貰い、玄関に向かう。 こはも玄関まで出て、見送りに来てくれた。 「もう暗いからここでいーよ。」 「そう?じゃ、またね!次は携帯持っててよ!」 「はいはい。あ、ちょっと待って…」 「何〜?」 「はい、大丈夫。なんか付いてた」 俺はこはのおでこ付近に手をやり、パサパサと払う。 多分、上の段に置いてあったレシピ本をとる時にホコリとかかぶったんだろう。 「ありがと」 「いーえ、じゃ、また!」 「バイバーイ」 そこでこはと別れた。 その時、後ろからシャッター音的な音が聞こえた。 …俺?撮られた…? 振り返って周りを確認するけど誰もいなかった。 …??気のせいか… 周りに誰も居なくて聞こえた音も1回のみ。 これは俺の聞き間違いかな。 なんなら幻聴…? まぁ、気にしないでいーや。 あの幻聴のせいで何時までも人に見られてる気がする。 振り返っても誰も居ない。 それの繰り返し。 今日は疲れてるみたいだから早く帰って寝よう。 そう決めて足早にマンションへ向かう。

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