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第183話
「セイ!」
「あ、こは」
「悪ぃ、先帰ってて」
「はーい」
学校の帰り。
いつもみたく4人で歩いていると校門でこはと出会った。
出会ったと言うか待ち伏せされてたと言うか…
多分俺に用事でもあるのだろうと3人を先に帰す。
「何?」
「昨日休んだって、大丈夫?」
「体調不良じゃないから大丈夫だよ」
「それでなんかあった?」
こはは周りをキョロキョロと見渡し、ここじゃ話しずらいからどっか入ろと言い、また俺の手を引いて歩き出した。
そんなに話しずらいのか…?
近くのカフェに入る。
こははまだソワソワしてて落ち着きがない。
「それで話って…?」
「私遠回しとか無理だから直球で言うね。」
「うん」
「セイ、あの人とは別れた方がいいよ」
「っ!、なんで知ってんの…?」
「教えてくれた人がいるの」
あの人って匡の事だよね…
「なんで別れた方がいいと思うの?」
「誘拐、監禁、セイがされてたでしょ?」
「っそれは!…確かにそうだけどもう気にしてない」
「家なら私の家に住めばいーでしょ!?」
「家だけの問題じゃない!俺は付き合ってて幸せだもん」
「今までが酷かっただけよ!刷り込みでそう思ってるだけよ」
「そんな事…ない…」
実際、言いきれない。
俺は愛されて来なかったから匡に対しての気持ちが愛で合ってるのか分からない。
しかも今まで生きてきた状況も幸せとは言えないから今までと比較したら幸せに決まってる。
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