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第186話

よし、そろそろ細道抜けるっ! 「うおっ!?」 「きゃあっ!?」 俺達が二手に別れようと言うタイミングで細道の先に黒いボックスカーが止まった。 それはまるで行く手を塞ぐように。 どーするかを考えているうちに後部座席のドアが開き、俺とこはを捕らえるように纏めて押し込まれた。 中に居た男達によって両手は後ろで括られ、口にはガムテープが貼られた。 こはも同様にして拘束されていた。 暴れる俺を後ろから追ってきた男が押さえつけ、車のドアが閉められた。 そのまま車は勢いよく発進した。 そのまま車に揺られ続け、しばらくすると止まった。 よく刑事ドラマなどで見る、曲がった角は何個かとかどれくらいの距離を走ったかとかやって見たかったが、気が動転していてそれどころではなかった。 連れて来られたのは大きな一軒家。 匡の時とは違い、れんがで作られている西洋風の館だった。 両側から腕を持たれ、中へと連行される。 暴れて見たけど俺よりも力が強いのかびくともしなかった。 どこへ行くのかと思っていたが、ここには地下室があるらしい。 2人並んで入れるか入れないかくらいの細い階段を降り、その先にある格子付きの部屋に押し込まれた。 男達は2人を押し込むと南京錠に鍵をかけ、地下室の階段を上がって行ってしまった。

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