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第262話
そう言って、荷物をまとめて出ていってしまった。
え、一緒に回れないってなんで?
俺何かした?いや、あの女の人に会いに行った…?
寝起きの頭の回転は悪く、良くない方向へと考えを運ぶ。
しばらくして部屋に赤城さんが入ってきた。
「ちわーすっ!」
「あ、赤城さん。こんにちは、着替えますね」
さすがに寝巻きのままだと申し訳ないからササッと顔を洗って私服に着替えた。
「セイさん今日どこに行きたいっすか?俺どこでも着いてくっすよ!」
「んー、今日は気分じゃないからなぁ」
元気いっぱいな赤城さんには申し訳ないけど観光する元気なんてない。
あれこれ行きたい場所はあったけど匡がいないなら意味はないし…
「赤城さん、なんで匡がスーツ着てるか知ってる?デートかなぁ…」
「デート!?そんな訳ないっすよ!今日は緊急集会なんすよ」
「緊急集会…?」
「あっ、なんでもないっス!」
慌てて口を押さえてるけど口止めされてたのかな。
「緊急集会ってなんですか!?」
「なんでもないっス!忘れて下さい」
「なんでですか!」
俺が教えろ教えろコールをしまくっていると呆れ気味に折れてくれた。
「俺から聞いたって内緒ですよ…?実は…」
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