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第一章 再会 六

 誠は翌日目覚めると、貢の部屋の前で思いきって切り出した。 「うちに来い。今日から俺がお前の保護者になるんだ。お前が卒業するまで面倒見てやるから、一緒に来い」  家はそのうち売りに出されるのだろう。お骨を抱えたまんま外に放り出されるなんて見ちゃいられない。  そのせいで完全に貢は無一文になってしまう。  部屋のドアは鍵がかかってなかった。誠がドアを開くと窓の傍で足元にお骨を置いたまま膝を抱えた貢の姿が一層小さく見えた。  相変わらず無表情で愛想もなく俯いている。俯く横顔は血の気が引いたようになって唇の色もよくない。  夕べはあまりよく寝られなかったようだ。  それでも追い立てられるように思い出の詰まった家を出なくてはならないという現実に誠の胸が痛んだ。  とりあえずは寝泊りできる軽い荷物だけをまとめてもらう。家がつぎの人に買われる前に早々に後の荷物を運ぶことを業者に約束した。  家の中で必要な物や諦めるものなどを貢を説得しながら分けてゆき、午前中までに一部屋分の荷物をどうにかこうにかまとめて決めてもらった。  引越しの業者にそれらの荷物を見てもらい、手続きなどをしていると一日などあっという間に過ぎてしまい、お昼も夕食もコンビニのおにぎりですませることになってしまった。

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