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第1話

 ズボンと下着をおろされ、いきなりソコを掴まれた。    ・・・いきなり直でソコか。  リクは呻いた。    「濡れてるし、ガチガチやろが・・・。触ってやっとんや」  耳元で囁かれながら扱かれた。  リクのソコはソイツの言う通り、もうヤバい状態だった。  そう、コイツに触れられる前から。  それがバレたこと。  いや、見透かされていたことが悔しくて、唇を噛む。  「・・・・・可愛い・・・したかったんや」  囁かれる呼気に身体が震える。  なのにその声なんかに反応して、また先から零れて濡れる。  悔しくて泣きそうになるのを堪える。  「気持ちようしたる。なぁ」  その声は嬉しそうで、腹立たしい。   そんなに、オレを馬鹿にするのが好きなのか。    でも、デカイ手にキツイ程に強く動かされたなら、声をあげてしまった。    「ああっ!!」  その上思わずしがみついてしまった。  アイツの大きな背中に腕を回して。    ビクッと震えたのは、今度はリクじゃない。  アイツだった。  耳を噛まれた。  コリコリと。  吸われる。    「ううっ」  声が漏れた。  耳を丹念に舐められる。    耳から脳そのものを舐められてるみたいだ。    気持ち良さを感じるところを、舌で擦られているみたいに。  それが快楽になる。  そして、ゆっくりと背中に手を添えられ、右手で性器を擦られながら床な横たえられていく。  右手の動きのいやらしさとは別人のように、優しく床に横たえられ、体重をかけないようにしてのしかかられる。  顔のすぐ近くにアイツの顔がある。  食い入るように見てくる目から、顔を隠したいのに、隠すことができない。  「そんな目ぇ潤ませて・・・そんな顔すんなや、めっちゃ可愛いやん」  唸るように言われた。  激しく右手動かされ、声をあげた。  頭が真っ白になる。    簡単に達していた。  触られた時から、もう限界だったのだ。  こんな簡単に。  悔しかった。  屈辱の中、それでもその快楽は凄まじかった。  今までで知る限り一番長い時間絶頂は続き、自慰を覚えたての少年のように声をあげていた。  こんな。  こんな。  手で触れられるだけで。  でも。  それは。  今までした射精の中で一番気持ち良かった。  終わった後も余韻に身体を痙攣させ続けるほど。  「嘘だろ・・・お前いやらしすぎるやん・・・」   アイツが声をかすれさせる。  痙攣しながら射精する姿を見られていたのだ。  悔しい。  悔しすぎてとうとうリクは泣く。    だって悔しい。  こんなに感じてしまう理由はわかっていた。    オレは。  オレは。    コイツに触れられたかったんた。    ずっと。    だからこんなに感じてしまうのだとわかっていたから。  自分を裏切る身体が口惜しかった。  でも。  でも。    アイツが獣のように叫んで体重をかけてのしかかってきた。    「我慢できるわけねぇやろーが!!・・・くそっ!!優しぃしたかったのに」  アイツが何故か怒っている。  怖くて。  怖くて。  悔しくて。  でも、欲しくて。  覆い被さり、塞がれる唇を。  奪うようにはいりこむ舌を。  リクは自分から受け入れていた。  ずっとこうしたかったのだ。  そう。  そう。  まだ子供だった頃から。        

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