「自分達だけ・・・自分達だけ・・・」 　彼女の目には怒りがある。 　でもその指は優しい。 　恋人のように。 　 　強く乳首を摘ままれて、リクは声を上げた。 　摘まんだ乳首を、さらに彼女が舌で舐め、吸い、甘く噛む。 　愛玩されるための性器として、見た目にもいやらしく発達したそこを彼女は楽しんだ。 　恋人がそこを好むように。 　舌触り、歯触り、味を。 　音を立てて吸い上げられた。 　 　「やぁっ・・・ああっ・・・いやっ」 　高い声を叫ぶのはリクだ。 　リクの身体は堪えることを知らない。 　その上、飲まされた薬のせいで、身体が熱を持って、舌や指や歯に反応してしまう。 　リクは身体を震わせる。 　のしかかってくる彼女を払いのけることが出来ない。 　 　両手を何故かベッドにある鎖と枷に繋がれているのだとしても、リクは抵抗できなかった。 　身体が言うことをきかない。 　何もかもが。 　「可愛い・・・リク、ホント可愛い」 　彼女の声は甘い。 　 　「ここ、めちゃくちゃ可愛がられてるんやろ・・・なぁ？」 　カリッと乳首を噛まれた。 　その痛みは快感になり、リクは声をあげながら身体をそらし、射精した。 　「マジで？・・・女の子よりヤらしい身体やん。胸だけでイケんの？」 　彼女は震えるリクの身体を抱きしめる。 　彼女は背が高い。 　リクよりも少し大きい。 　豊かな胸の感触が知らない感触で、リクは怯えた。 　リクは・・・恋人しか知らないから。 　 　「・・・めちゃくちゃ可愛がられてるんやね」 　彼女の声は場違いな程優しかった。 　耳を噛まれた。 　リクは喘ぐ。 　恋人に似ていた。 　その噛み方も舐め方も。 　「・・・ああ、わかる。あの子があんたでどうしたいのかがわかる」 　彼女は夢みるような様子でリクの身体を優しく撫でていく。 　 　「こうされたんやろ？、なあ？」 　甘く乳首を噛まれながら、出したばかりの性器を扱かれる。 　 　「ヒィっ」 　感じ過ぎて怖くなるソコの感触に、リクは身体を竦ませる。 　でも、それは確かに恋人にされることで。 　「・・・虐めたなるわ・・・可愛い」　 　彼女は敏感な先だけを親指や手のひらでこすってくる。 　「やめて・・・やめて・・・やぁっ・・・ああっ・・・クる・・・クるから！！！」　 　こんな時には出る声で、リクは懇願するけど、恋人と同じで彼女はやめてくれない。 　 　しかももうすっかり熟れきった乳首を吸ってくるのだ。 　そんなところまで恋人と同じで。 　どこか現実感のない感覚は薬のせい？ 　リクはわからなくなる。 　恋人に抱かれてるように思えてしまう。 　「イヤァっ・・・」 　リクの性器が精液ではない透明なモノを吐き出した。 　「・・・・・・潮まで吹いて。どんだけヤらしいん・・・ホンマ可愛い」 　その声は違っても話し方も髪をなでながら首筋を吸う宥め方も恋人のよう。 　リクはわからなくなり、彼女の肉体にすがりつく。 　この身体は違う。 　違うのに。 　 　身体は熱く燃えるみたいで、もっとして欲しいと願っている。 　何を飲ませられたのか。 　彼女が低く笑った。 　「・・・ホンマ可愛い。そらハマるわけやわ。こんな身体。どんだけ仕込んだん、あの子」 　また乳首を摘ままれた。 　 　リクは鳴く。 　出ないはずの声が淫らに響く。 　彼女が低く笑う。 　リクは恋人の愛撫を待っている。 　身体を溶かされるのを待っている。 　「・・・・・・私達は同じなんよ。あの子と私は同じなんよ。なぁ、リク。あんたやったらそれがわかるはずや」 　彼女の舌がまたリクの身体を味わい始める。 　へそを舐められ、脚の付け根、そして出した液体で汚れた性器を。 　その舌遣い。 　それは恋人の舌だった。 　恋人がリクを抱いていた。 　いつものように、リクの身体の隅々まで味わっていた。 　リクはいつものように身体を開く。 　恋人の舌に淫らな身体は蕩けていく。