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第1話
「今年こそ、この夏こそ、少し年上のお姉さんに優しく教えてもらいながら卒業したい!」
なんて言って、騒いでいたのは寮で同室の土中(つちなか)だったなぁなんて思いながら、水上信海(みなかみしんかい)は目の前で寝ている先輩のシャツのボタンを外していた。
先輩。少し年上。
水上は碧葉学園高等部の1年生で、先輩は同じ学校の3年生なので、土中の理想を満たしていた。
しかも、水上よりも少し背が高いが、色白で、長い睫毛と長い襟足が特徴的ななかなかの美人だ。
ただ、はだけたシャツの下には膨らみはなく、その先輩というのは水上と同じく男だった。
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