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スコーピオン ――瞳で酔わせて 10

「イキたいか?」  何て意地悪な、恨みのこもった視線を送ると、目の前の傲慢な男は愉快そうに笑い、再び彼の手が触れた瞬間、建樹のそれは白い液を噴き出した。 「あっ……」  不覚にも終わってしまったことに後悔と苛立ちを感じたが、萎れかかったものを手にしたまま、恒星は「ちょっと早かったな」と、またもニヤニヤしながら言った。 「相当溜めていたんだろ、身体によくないから、もうちょい出しておいた方がいい」  彼は身体を足の方にずらすと、手の中のそれを口に含んだ。  まさか、そこまでやるとは……自分の股間に埋もれた恒星が舌を使う度、さっきまでとは別の快感が下の辺りから伝わってくる。 「やっ、やめっ、は……ん」  言葉とは裏腹に、身悶えする建樹はもっとして欲しいとばかりに、黒い髪を激しくつかみ、二度目の液を飲み下した恒星はぺろりと舌を出した。 「おとなしそうな顔に似合わず、この姫はなかなか淫乱だ。そうなると、こっちの方はもっと……なんだろうな。どれだけ楽しませてくれるのか、俺のもビンビンきてるぜ」  久しぶりに、それも続けざまに達し、建樹は息も絶え絶えである。  仰向けの、下半身を曝け出した格好のままで動く気力もないが、相手は休む間を与えてはくれなかった。

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