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スコーピオン ――瞳で酔わせて 9
「ん……ああ」
久しぶりに他人の手に触れられたピンク色がふるふると小さく震える。
左はそのまま、右は唇に取って代わられ、舌先で先端をつついたあと転がされたり、軽く歯を立てられたりと、強い刺激を受け続けた。
「うっ……あっ」
下へと伸びた右手が下着をずらすと、勃ち上がった先が顔を覗かせ、それを掌で包み込むようにした恒星は「お待ちかねだったみたいだな」と、わざとらしく言った。
「今からしっかりヤッてやるから、その澄ました顔がもっともっと淫らになるところ、よく見せてくれよ」
言葉通りにギュッとつかまれ、堪えきれなくなった建樹は「はぁっ、ん」と、これまで以上に大きな声を上げた。
ニヤッと笑ってから、恒星はつかんだものを素早い動きで扱き始めた。
「そんな……あっ、ふぅ」
「いいぜ、その表情だ。そいつが見たかった」
誰かに与えられる快感から遠のいていたことに加えて、遊び慣れた恒星の行為が建樹に、一人では得られない快楽をもたらしている。
前を扱く右手、全身を舐め上げる舌、左側をこね回し続ける指と、同時に攻め立てられて、冷たい仮面を脱ぎ捨てた建樹はひたすら悶え、喘いだ。
「はっ、うっ……うぅん」
もっと感じていたいのにと願う一方で、早く達したいと思う建樹の、その矛盾した気持ちに気づいたのか、恒星は手を止めた。
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